反核運動関連用語集

Terminology and Abbreviations for Anti-Nuclear Movements

16 July 2015     10年経ったのを機に改訂増補しました。 

4 Oct 2004      反核医師の会全国総会(札幌)の前に大急ぎで作成しました.

アルガス作戦

米国による,核爆弾を成層圏で爆発させる一連の計画.放射能の帯を作ることによって、核ミサイルのプルトニウムを変質させ不発弾にするねらい.
1958年、南太平洋のジョンストン島で行われた実験では,夜の地上が昼間のように明るくなり、赤道近くでは見られないはずのオーロラが出現、ハワイでは大規模な停電が発生した。
放射能の残留期間は予測より短く,プルトニウム無力化効果は否定され,計画は最終的に中止された。

イエローケーキ 粗精錬によって,ウラン鉱石に含まれる大部分の不純物を除いた「ウラン精鉱」の通称。黄色い粉末であることから,このように呼ばれる。

イラン核開発疑惑

2003年、未申告のウラン濃縮が発覚。イランは「平和利用」とするが濃縮度はそれをはるかに越える。

インド・パキスタン核実験

1998年5月、インド西部ラージャスタン州ポカラン砂漠で三種類の地下核実験.15日に政府は六番目の核保有国を宣言した.パキスタンはこれに対抗し、5月28日にバルチスタン州で初の核実験を実施、29日には世界七番目の核保有国宣言。
これらの開発には中国および北朝鮮からの技術提供があるとみられている。アメリカ、日本などが経済制裁したが、有効な力とならなかった。
両国の核実験は、核保有五カ国の核保有はそのままにし、その他の国の核開発は厳格に取り締まろうという、NPT=CTBT体制の矛盾をついたもの。
印パの核・ミサイル開発競争
印パの国内世論は核やミサイル実験を強力に支援している.とくに通常戦力でインドに劣るパキスタン側には、核抑止は絶対に必要との危機感が強い。
インドは、94年にアグニ・ミサイルの開発を中止していた.97年、パキスタンがハトフ3型ミサイル開発に成功,これに対抗して、インドはミサイル開発を再開した。2000年4月、インドは「プリトビ」の発射に成功さら,艦船発射型の「ダヌシュ」の開発にも成功した。
両国は軍事的緊張を高めており,偶発的核戦争の危険性を内包している.
ウラン濃縮 天然のウラン中の核分裂しやすいウラン235の割合(約0.7%)を原子炉の燃料として使える割合(3~5%程度)に高めることをいう。遠心分離法が一般的である。これは6弗化ウランのガスを円筒状の機械の中で高速回転させて、重いウラン238と軽いウラン235を分離する方法である。

カーン証言

パキスタンの核開発の中心人物,カーン博士が,イラン・リビア・北朝鮮へ核秘密情報を売却していたことを認める.エルバラダイIAEA事務局長は,この事件は氷山の一角に過ぎないと述べる.

ガイガー・カウンター
放射線による気体の電離作用を利用して、ガンマ線、ベータ線の検出測定に用いられる代表的な放射線検出器。
回収ウラン 使用済燃料から再処理によって分離精製して回収したウラン。天然ウランにはU-235が0.7%程度しか含まれていないが,使用済燃料には約1%のU-235が残っており,この点で使用済燃料はウランを回収して濃縮する価値がある資源であるといえる。
外部被曝 身体の外にある放射性物質から放射線を受けることをいう。一般の人の受ける外部被ばくとしては、宇宙線、大地の中の放射性物質などからの放射線があり、エッ クス線による診断も含まれる。なお原子力災害の場合は、放射性雲などによって大気中を流れてくる放射性物質や地表に落下した放射性物質から出る放射線を受 けて外部被ばくする可能性がある。物質への透過力が強い中性子線やガンマ線が特に問題とされる。
化学兵器禁止条約 開発、生産、保有を含めた化学兵器の全面的禁止及び厳密な検証制度を特徴とする条約。1993年署名開放、97年発効。2003年1月現在の締約国数は148ヶ国(我が国は95年に批准)。

確定的影響

一定の線量以上の放射線を浴びると、どの人にも例外なく吐き気、めまい、脱力感、白血球減少、脱毛などの急性障害が現れる.確定的影響が表れるのは250ミリシーベルト以上といわれる.4シーベルトでは約50%,7シーベルトでは99%が死亡する.

確率的影響

低線量被曝の場合には影響は直ちに表れない.数年以上のちに発ガンするかどうかは放射線が遺伝子に障害を及ぼしたかどうかによる.このような影響を確率的影響と呼ぶ.

核燃料サイクル 1.ウランの濃縮、加工等を経て核燃料として原子炉で利用されるまで。2.使用済燃料からプルトニウム等を取り出し、核燃料として再利用すること。3.各種放射性廃棄物を処理処分すること。このようなウラン資源の有効利用のための技術体系を指す。

核の傘

日本はこれまでアメリカの圧倒的な「核の傘」の中にあり、かつアメリカの戦略の一環を担ってきた。
今後「核の傘の抑止力」をいかにすべきか? それは、わが国の脅威認識と、それに対する「わが国+同盟国」の抑止力への評価にかかっている(外務省ホームページより) 核抑止力も参照のこと。

核の冬

82年,西独のクルッツェンが提起し,その後アメリカのセーガンらが展開した仮説.核爆発時の土粉粒の雲が地球を覆い,極端な低温/放射能汚染/オゾン層破壊により地球上のすべての生物が死ぬと予測.

核廃絶提案

冷戦の終結の前後に、さまざまなグループによる核廃絶提案がなされた。
1995年には、米外交シンクタンク「スチムソン・センター」が、安全保障にとって核兵器の価値は低下し危険は増大しているとして、核の廃絶へと至る四段階の措置を提案した。96年には、オーストラリア政府の呼びかけた「キャンベラ委員会」が、核戦力の警戒態勢解除、核先制不使用合意などを提案した。
核不拡散条約(NPT) かつて核拡散防止条約と呼ばれてきたものと同じ条約.
1968年6月に国連総会で決議され,2年後に発効した.187カ国が加盟する(インド、パキスタン、イスラエル、北朝鮮は非加盟).
この条約は核兵器の保有権で本質的に差別的である.非核兵器国は、核兵器製造禁止義務の遵守の検証のため、国際原子力機関(IAEA)による全面的査察が義務づけられる。他方、核兵器国の側も、核軍縮に「誠実に交渉」することを約束させられた(第六条)。しかし、核保有国は6条の実行にたいして誠実とは言いがたい.

核不拡散条約再検討会議

NPT見なおし会議ともよばれる.核不拡散条約成立25年後の1995年5月に,「究極的な核兵器廃絶」が合意され、「条約の無期限延長」が決定された。これにもとづき5年ごとに実施状況の点検と見なおしのための会議が開かれることになる.2000年の見なおし会議では,保有国による「核兵器廃絶の明確な約束」が行われた.2010年の会議では「核兵器がもたらす破滅的な人道上の結末に深い憂慮」を表明。「核兵器のない世界を達成するための枠組み」が必要との合意。
核分裂生成物
「核のゴミ」を指す。核分裂によってできた核種(核分裂片)、さらにそれらの核種の崩壊によってできた核種をいう。セシウム137、ストロンチウム90などがある。核分裂性物質とは異なる。
核兵器の解体
東西冷戦の終了後、米国と旧ソ連が結んだ戦略兵器削減条約(START-I)等に基づき、核兵器を解体すること。この解体により生じる核物質の処分などの安全確保対策が重要な課題になっている。

核兵器の非人道性に関する共同声明

2010年のNPT再検討会議最終文書を受けて、2012年からスイス・ノルウエイなどが国際会議に提出している決議案。日本は2013年の第4回目提出の際に賛成に回った。この時の賛成国は125カ国。

核兵器廃絶のための緊急行動 2020ビジョン

NPT会議に向け世界平和市長会議が提起した「核兵器廃絶のための緊急行動」プラン。4つの行動ステップからなる。①04年5月の再検討準備委員会.②04年8月のヒロシ マ・ナガサキ・デー.③05年4月のNPT再検討会議.数百の市長,100万人以上の市民をニューヨークに結集させる.④10年の見なおし会議で核廃絶の 時刻表を確定し,2020年までに核兵器を廃絶する.

核保有国/非保有国

核兵器国とは「1967年1月1日前に核兵器その他の核爆発装置を製造しかつ爆発させた国」と定義される(NPT第9条3項)。これに該当するのは、米ソ(ロ)英仏中の五カ国である。インドとパキスタンもNPTに従えば非核兵器国であり、98年6月の安保理決議1172はそのことを宣言している。

核分裂

ウラン235に中性子1個がぶつかって吸収されると、不安定となった原子核が多量なエネルギーを 放出しながら核分裂を起こす。1個の核分裂で2.5個の中性子が生じる.これが他のウラン235にぶ つかり、反応は連鎖的に進む。

核融合
原子核反応の一種.軽い原子核(水素、重水素、トリチウムなど)が核反応の結果、より重い原子核になる現象。核融合反応は発熱反応であるため,さらに高温となって次第に重い元素が生成される.
太陽は4個の陽子からヘリウム1個と陽電子2個とニュートリノ2個を生み出す反応よって、表面温度6000度、中心部1400万度という膨大なエネルギーを生み出している.

核抑止論

もし攻撃を行えば核による反撃がありうることを示すことによって、潜在敵国による攻撃を抑止する考え方.
反撃対象となる攻撃としては、①核兵器による攻撃のみに限る場合(コア抑止という).②大量破壊兵器による攻撃に限る場合.③あらゆる攻撃を発動の対象とする場合の3つの考えがあある.
同盟国をも,保護される対象に含むことがあり,拡大抑止と呼ばれる.核による同盟国への抑止対象の拡大を「核の傘」という。

核抑止論のジレンマ

核抑止が有効に機能するためには、核による反撃の意図と能力を効果的に示す必要があるが、それは核兵器の使用の可能性を高めることにもなりかねない。これを核抑止論のジレンマという。
ガンマ線
放射線の一種で、原子核から放出される電磁波。アルファ線やベータ線よりも物質を通り抜ける力が強く、厚い鉛板やコンクリートでさえぎることができる。原子力施設では厚いコンクリートなどで遮へいしている。

ガンマ崩壊

U238の原子核に低速中性子がぶつかって吸収されてU239へと変換される。このとき、励起されたU239は余分なエネルギーをガンマ線として放出する。ガンマ崩壊では原子番号、質量数の変化はない。

北朝鮮の核疑惑 北朝鮮は1985年12月にNPTに調印し、旧ソ連から研究用小型原子炉2基を供給された.
90年秋ごろから、北朝鮮が核兵器開発に着手しているとの疑惑。
北朝鮮は7ヶ所の核施設を保持していると発表した.93年2月,IAEA核査察の過程で北朝鮮の核兵器開発に対する疑惑が強まった.北朝鮮は準戦時体制を宣布.NPTからの脱退を決定した.北朝鮮の核疑惑問題はIAEAの手を離れ、国連安保理の懸案となった。
キュリー 放射能の単位。370億ベクレルにあたる。1gのラジウムの放射能とほぼ等しい。
グレイ
吸収線量.1グレイは、体重1キロ当たり1ジュールのエネルギーを吸収すること。従来使われたラド(Rad)は1グレイの100分の1.

軍縮会議

国連軍縮委員会とは異なる国連外の組織.59年に設置されたジュネーブ軍縮委員会が発展改組したもの.65ヶ国が参加する.

携行用核爆弾 1997年9月に、ソ連解体後スーツケース大の核爆弾約80個が行方不明になったとの説を公表された。この核爆弾一個でTNT火薬1,000トン相当の破壊力 をもち、10万人を殺傷可能といわれる。この核爆弾は有事に発電所などを破壊するために特殊部隊用に開発されたという。
計量管理と査察 IAEAは,核物質が核兵器に転用さ れていないことを確かめるのに,「計量管理」と「査察」を実施している。「計量管理」は事業者の責務であり,核物質の保有量,使用量を正確に測定・記録し 国やIAEAに報告する。「査察」は計量管理が正しく行われていることを確認する.国やIAEAの査察官が,実際に施設に立ち入って,計量管理記録や核物質量を検査する。
原爆是非論争 原爆投下50周年を迎えて、アメリカ 国内で展開された原爆投下の是非をめぐる論争。発端は、スミソニアン航空宇宙博物館が企画した展覧会だった。最初は原爆投下機「エノラ・ゲイ」に加え、被爆者の遺品も展示される計画だったが、退役軍人団体が「原爆を否定的に描き、アメリカ軍人を侮辱するものだ」と強く反発。この結果、原爆展は中止に追い込まれた。
クリントン大統領は原爆展の中止を支持し、「トルーマン大統領が下した原爆投下の決断は正しかった」と言明した。日本政府は「国民感情として理解できない」とするコメントを出した.
高レベル放射性廃棄物
高レベルの放射性廃液及びその固化体(ガラス固化体)のこと。使用済燃料の再処理によって生じる。冷却のため30~50年程度貯蔵したのち、300メートル以深の安定な地層中に処分される計画である。低レベル放射性廃棄物も参照。
国際原子力機関 1957年7月に国連によって作られた政府間機関。加盟国は128カ国である。原子力の平和利用を推進すると同時に,核が軍事転用されないための保障措置の実施という2つの大きな目的を掲げる。

国際司法裁判決

1996年にハーグの国際司法裁(ICJ)が下した判断。正式には判決ではなく勧告的意見とされる。①核兵器の使用または威嚇は、“一般的に”国際人道法に反する。②核廃絶の交渉を誠実に行い、完結させる義務がある。

国連軍縮委員会 国連総会の補助機関のひとつ。破産した原子力委員会を通常軍備委員会が併合した組織.52年に設立され,毎年4~5月頃にNY(国連本部)で開催される.

国連軍縮特別総会

第1回国連総会での決議「軍縮大憲章」にもとづく総会.78年に非同盟諸国の要請で第一回総会が開かれた.大国主導から脱却した新たな軍縮交渉機構の設置を訴え,軍縮に向けての世論の動員を目指す.第二回総会は82年6月に行われ,ニューヨークで100万人大行進が展開された.

国連原子力委員会

1946年,第1回国連総会で設置が決められた.米ソの対立から3年後に解散.国連軍縮委員会も参照。

国際人道法

正確にはジュネーブ諸条約第一追加議定書。戦争の手段、やり方を包括的に定めたもの。①人道的配慮を行う、②民間人を区別する、③無差別攻撃をしないなどの原則を定める。1977年に定められた。この原則に基づき、地雷禁止条約、クラスター爆弾禁止条約が実現した。

暫定放射線量

1957年暫定線量(T57D)はネバダ核実験のデータにもとづき,広島/長崎の放射線量を推定したもの.1965年暫定線量(T65D) は,日本家屋の特殊性を考慮して,ABCCによって改定されたもの.これを中性子線の発ガン作用に注目して改定したのがDS86.α線被曝(体内被曝)は考慮されていない。

残留放射能 残留放射能には二種類ある.核爆発に伴い放出された中性子線が地上の物質にあたり,原子核反応を誘発しガンマ線を出す。これが誘導放射能である。
また核爆発によって生成した放射性物質が地上に降下してくる.これが放射性降下物(フォールアウト)である.いわゆる「死の灰」である。

シーベルト

線量当量を見よ.

自然放射線
関西の花崗岩の多い地域と、自然界にある放射性元素の含有量の少ない関東ローム層の地域とでは、自然放射線の強さが異なる。また、宇宙線の強さも緯度によって変わり、上空に上がるほど強くなる。
使用済み核燃料
原子炉内で一定期間、核反応を起こさせた後、取り出された核燃料を指す。燃え残りのウランや新しくできたプルトニウムなど核燃料として再利用できるものと、核分裂生成物等とが含まれている。高レベル放射性廃棄物も参照。

終末時計

「原子力科学者会報」(国際雑誌)に発表されるもの。核戦争による人類滅亡を午前0時になぞらえ、それまでの時間を示す。80年代には3分前、冷戦終結後17分前に戻されるが、2012年には5分前に進んでいる。

ジュネーブ軍縮会議

ジュネーブに本拠を置く国連の常設会議。1978年の国連軍縮特別総会で設置が決まった。現在唯一の多数国間軍縮交渉の場である。1996年の包括的核実験禁止条約(CTBT)の成立に貢献した。その後は休会状態に入っている。

生物兵器禁止条約 生物兵器の開発、生産、保有を全面的に禁止する条約。1972年署名開放、75年発効(我が国は82年批准)。2000年1月現在の締約国数は143ヶ国。 
積極的安全保障/消極的安全保障

非核兵器国は「核兵器を放棄した国は、その対価として安全の保障を与えられるべき」と要求した。これに対し核兵器国によって安全の保障が与えられた。
積極的安全保障: 核侵略の犠牲となった非核兵器国に対し、ただちに援助を提供すること。1968年に米英ソ三国の一方的宣言によって約束された。
消極的安全保障: 「非核兵器国に対して核兵器を使用しない」という誓約。1995年4月,核保有国が消極的安全保障を宣言.一定の条件付きながら非保有国への核兵器不使用を約束した.

戦域ミサイル防衛 米国の同盟・友好国を短・中距離の弾道ミサイルの攻撃から防衛する、米国の弾道ミサイル(BMD)構想。陸上配備型及び海上配備型の各々について上下層2段階のシステムがあり、海上配備型上層システムはBMDに係る日米共同技術研究の対象である。
全致死(線)量 2~3週間以内に被曝したすべての人間が死亡する放射線量。約7グレイ(約700ラド)
戦略兵器削減条約 戦略核弾頭、運搬手段の削減等に関する米露二国間条約。93年の第二次交渉(START-Ⅱ)では10年間で戦略核弾頭を 1/3に削減することで合意.しかしアメリカは核弾頭の全面解体を拒否.
戦略兵器制限交渉 70年代に行われた戦略攻撃兵器の制限に関する米ソ二国間交渉。

線量当量(シーベルト)

放射線の生物学的効果の尺度(線量当量)を表わす新しい単位。吸収線量に放射線の種類や分布に関する修正係数を掛けたもの。X線やγ線では1Gy=1Svであるが、中性子線では10Sv,α線では20Svに相当する.かつて使われたレム(rem)は100分の1Svにあたる.

放射線量評価体系1986

厚生省が定めた放射線量評価方式.爆心からの距離を最大の基準とし,2キロ以遠の被爆者はすべて原爆症認定の対象から外された.松谷訴訟後は,被爆時の年齢や被曝線量に応じて計算する「原因確率」を新たな基準とするが,申請切捨ての立場は変わらず.

弾道弾迎撃ミサイル 飛行軌道にある戦略弾道ミサイルを迎撃するためのミサイル。ABMミサイル・システムについても制限しようというのが対弾道ミサイル・システム制限条約(ABM Treaty)で、米国とロシアの間に交わされている。
弾道ミサイル防衛
 
弾道ミサイルを迎撃ミサイル等で破壊する防衛システム。「我が国は、この構想を専守防衛を旨とする我が国防衛政策上の重要課題と認識し、所要の検討を実施。1999年にはBMDに係る日米共同技術研究が開始されている」(外務省)。
地層突入型核爆弾 B61―11 航空機から投下され,地下7―40メートルまで突入して爆発し,地震波で地下目標を破壊する.核兵器としては低威力だが,放射能が地表に噴き出し,深刻な汚染をもたらす.アフガンで使用が検討された.
中距離核戦力条約 87年に締結された,米ソの中距離ミサイル及び巡航ミサイルの廃棄に関する二国間条約。500km~5,500kmの航続距離 を持つ核戦力を全廃することで合意.ヨーロッパの核不安に対応したもの.
超ウラン核種
原子番号92のウランよりも大きな原子番号をもつネプツニウム、プルトニウム、アメリシウム等の元素の核種の総称で、いずれも人工の放射性核種である。
朝鮮半島エネルギー開発機構 米朝間の「合意された枠組み」を踏まえ、日米韓EUにより設立された。北朝鮮に対し、軽水炉プロジェクトと代替エネルギーの供与を行うことを目的とする。
低レベル放射性廃棄物
原子力施設で発生する廃棄物の内、高レベル放射性廃棄物以外の廃棄物。低レベル放射性廃棄物は、セメントなどにより均一に混合し処理した均一・均質固化体とされ、青森県六ヶ所村の低レベル放射性廃棄物埋設センターにおいて処分が行われる。

低線量被曝

国連科学委員会は,γ線、X線では1mGy程度を低線量とする。1mGyは平均して1個の細胞当 たり1個の飛跡が通る程度の放射線量。この程度の被ばくでは、DNAの二本鎖切断が20個の細胞当たり1個引き起こされる。低線量の基準は年々厳しくなっている.

天然被曝

自然の放射能による被曝.1年間で約 1.3mSv.内訳は空から 0.35mSv,地面から0.7mSv,カリウム 0.2mSv,ラドン 0.05mSv.

東南アジア非核兵器地帯 1995年12月のASEAN首脳会議で東南アジア10カ国により署名。97年3月発効。99年7月のASEAN拡大外相会議の際、中国とロシアは条件付きながら附属議定書に署名する意向を示した。
特定通常兵器使用禁止制限条約 非人道的と認められる特定の種類の通常兵器の使用を禁止又は制限する条約。1980年採択、83年発効(我が国は82年受諾)。本体条約と4つの附属議定書から成る。 
トリチウム
原子核が陽子1個、中性子2個からなる水素の放射性同位体をいう。軽水や重水の中性子照射などにより生成される。半減期は12.3年である。
内部被曝
放射性物質を体内に取り入れたときに、身体の内部から放射線を受けることをいう。通常、人は飲食物(カリウム40などの自然の放射性物質を含む)から、年間約0.24ミリシーベルトの内部被ばくを受けている。外部被ばくは、放射線を受けているときだけに限られるが、内部被ばくは放射性物質が体内に存在するかぎり被ばくが続く。
濃縮ウラン 天然ウランにはウラン235が0.7%しか含有されていない。この含有率を0.7%以上にしたのが濃縮ウラン。20%以下が低濃縮ウラン、90%以上が高濃縮ウランと呼ばれる。しかし、厳密には何%と決まりがあるわけではない。
軽水型発電炉は約3%の濃縮ウランを使う。原爆は99.9999%まで濃縮したものを用いる。 天然ウランから濃縮ウランをつくる方法にはガス拡散法、ガス遠心分離法がある。

爆縮レンズ

原子爆弾を起爆するメカニズムの要。燃焼速度の違う火薬を混ぜることによってプルトニウムに均一な圧力を加え、核融合を発生させる起爆装置を指す。基礎理論はフォン・ノイマンの手による。マンハッタン計画によって完成されたが、アメリカの核独占を恐れた科学者によって技術がソ連に流失した.

非核三原則 「核兵器を作らず、持たず、持ち込ませず」。1971年に衆議院本会議で議決された、日本の国防戦略の重要原則です。
もともとこれは1968年、当時の佐藤栄作首相が国会で表明したことがきっかけです。ちなみにかれは1974年これを理由にノーベル平和賞をもらっています
非常用炉心冷却装置 原子炉内の水が減少したり、太いパイプが破れて急速に水がなくなった時などに、緊急に炉心を冷却するために設けられている装置。原子炉の中へ水を送り込んだり、燃料棒に直接水をかけて冷やしたりして、熱くなる燃料棒の破損を防止する。
被団協 日本被団協は、47都道府県のそれぞれにある被爆者(広島・長崎で原爆の被害を受けた被害者の生存者、静岡ではビキニ水爆実験被害者をふくむ)の団体の協議会で、被爆者の唯一の全国組織です。内部に中央相談所をもっています。
被曝 身体が放射線にさらされることをいう。身体の外にある放射性物質から放射線を受ける「外部被曝」と、食べたり、呼吸したりして身体の中に取り込み、それから放出される放射線を受ける「内部被ばく」の2種類がある。外部被曝、内部被曝、天然被曝を参照。

被爆者援護法

94年,被爆者の強い要望と一千万を超える請願署名,7割の国会議員の賛同を受け制定.しかし国の戦争責任が回避されるなど不十分な内容.

フォールアウト 放射性降下物を見よ.
部分的核実験禁止条約 1963年8月に署名された条約.大気圏内、宇宙空間、水中における核爆発実験を禁止する。大気圏内での核実験による環境汚染(放射性降下物)の防止には効果があった。核先進国である米英ソ三国は地下において実験を継続できるが、他の国は実質的に核実験ができない。仏中両国は、核の寡占体制 の制度化だとし、加盟していない。なお、米ソ間には、74年7月に地下核実験を150キロトン以下に制限する条約(90年12月発効)が結ばれている。

プラハ演説

2009年にオバマ米大統領がチェコのプラハで行なった演説。「核兵器のない世界を目指す」と述べ核態勢の変更を訴える。この姿勢に対し希望も込めてノーベル平和賞が贈られた。

プルサーマル
プルトニウムを軽水炉の燃料に利用することをいう。高速増殖炉もんじゅは1995年にナトリウム漏れ火災を起こし停止中である。代わりに浮上したPuをウランと混ぜたMOX燃料を燃やす計画もまったく進展していない.
「海外では既にMOX燃料集合体2,000体 以上が軽水炉に装荷され運転されている」と原発サイトには書かれているが,実際は施設閉鎖や建設中止が相次ぎ、計画は放棄されようとしている.
プルトニウム

天然には存在しない人工の放射性元素。ウラン238が中性子を吸収してプルトニウム239になる(途中経過省略)。“この世で最も毒性の強い元素”といわれる。きわめて長い間アルファ線を放出し続け、いったん人体に取り込まれると排せつされにくく、肺に達すると、極めてわずかな量で100%肺癌を発生させる.

兵器用核分裂性物質生産禁止条約 通称:カットオフ条約
1993年9月にクリントン米大統領によって提案された、核兵器用のプルトニウムや高濃縮ウランの生産を禁止する条約。現在軍縮会議(CD)において条約交渉開始の特別委員会の設置が課題となっている。 
ベータ線
放射線の一種で、原子核から飛び出す電子のこと。物質を通り抜ける力はアルファ線より強く、ガンマ線や中性子線より弱い。アルミの板などでさえぎることができる。

ベータ崩壊

原子核中の中性子が陽子に変換する過程で、電子と反(電子)ニュートリノが放出される。したがっ て質量数は変わらないが、原子番号は1だけ増加する。この壊変は軽い元素にも重い元素にも見られる。たとえば、炭素原子には6個の同位体が知られている が、安定なのは炭素12と炭素13であり、他は放射性核種である。炭素14はベータ崩壊 し、安定な窒素14へと変換していく。半減期が5730年なので、この壊変は化石の年代測定に適している。

ベクレル 新しい放射能の単位。一秒間に原子核が自発的に崩壊する数.
包括的核実験禁止条約 96年9月,国連総会で採択された。反対はインド、ブータン、リビアのみ。
あらゆる核兵器の実験的爆発(大気圏内、宇宙空間、水中及び地下)が禁止された.CTBT機構が創設され、国際監視、現地査察などの検証システムを運用する。違反国には特権免除を制限・停止し、集団的措置をとり、および国連に注意喚起する。
背後には、未臨界実験とコンピュータによるシミュレートによって核兵器開発が可能なだけの技術力を手にした米ロの思惑がある。
現在、155カ国が署名、批准は日本、イギリス、フランス、ロシアを含め六〇カ国である。アメリカは上院の反対が強く批准に至っていない。インド、パキスタンは署名すらしていない。
条約の発効にはCD加盟国で原子炉を有している国のすべての批准が必要で、このなかにはインド、パキスタン、北朝鮮が含まれており、発効は容易でない。
放射性雲
(放射性プルーム) 原子力施設から放出された放射性物質が大気と混じって風下に流れる空気の一団のこと。放射性プルームとも呼ぶ。
放射性降下物 核爆発や原子力施設事故等によって空気中に放出された放射性物質は、直接または降雨雪によって地上に降下する。これらを総称して放射性降下物という。

マーブ(多核弾道弾)

複数の核弾頭を搭載したICBM。空中でそれ ぞれの核弾頭を別々の目標に向け発射することができ、迎撃はほぼ不可能とされる。ロシアのSS-18、中国のミサイル「東風 41号」が相当する。

松谷訴訟

98年,原爆症認定却下に対し,松谷秀子さんが不服とし訴訟.02年7月最高裁で原告が全面勝利した.DS86の不当性が認定される.これに前後して被爆者約500人が原爆症認定をもとめ集団申請.さらに認定を却下された73人が集団訴訟.

ミサイル輸出管理レジーム 大量破壊兵器用ミサイルの開発に寄与しうる関連汎用品や技術の輸出を規制する管理レジーム。米、露、EU諸国、ブラジル、南ア等32カ国が参加。 
南太平洋の反核運動 「ムルロア核実験反対委員会」 (ATOM)結成以来、70年代後半から急成長。大国の核戦略と植民地支配が結びついた「核植民地主義」反対運動として発展。85年に南太平洋非核地帯化のラロトンガ条約を締結。95年、フランスの核実験再開で反核運動が再び 高揚。
モックス燃料 原子力発電所で利用するウランとプルトニウムの混合酸化物燃料。プルサーマルを参照。
ラド 電離放射能の吸収線量を表わす。1ラド=0.01グレイ
臨界
ウランなどの核分裂性物質は、中性子が当たると核分裂反応を起こすとともに、2、3個の新たな中性子を放出する。このため、一定量以上の核分裂性物質が集まると、次々と核分裂反応を起こす。これを臨界といい、この核分裂が持続して いる状態を臨界状態という。 原子炉では制御棒の出し入れによって原子炉を臨界状態に保つ。
臨界前核実験  
レム 放射線防護で線量当量を表わす単位。1レム=0.01シーベルト。ラドに生物学的効果の修正を加えたもの
レントゲン 放射線の中で深刻なダメージを与えるガンマ線とエックス線の強さを表わす単位。

            略語

Bq ベクレルを見よ.
CCW 特定通常兵器使用禁止制限条約を見よ.

CD

軍縮会議を見よ

Ci

キュリーを見よ.

CTBT

Comprehensive Nuclear Test Ban Treaty.包括的核実験禁止条約を見よ.

CWC 化学兵器禁止条約を見よ.

DS86

Dosimetry System 89. 総量評価体系1986を見よ.

Gy

グレイを見よ.
IAEA International Atomic Energy Agency.国際原子力機関を見よ.

INF

Intermediate-Range Nuclear Forces.中距離核戦力条約を見よ.

KEDO

Korean Peninsula Energy Development Organization.朝鮮半島エネルギー開発機構をみよ.

MIRV

マーブを見よ.

NPT

Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons.核不拡散条約を見よ.
PTBT Partial Test Ban Treaty.部分的核実験禁止条約を見よ.

SALT

Strategic Arms Limitation Talks.戦略兵器制限交渉を見よ.

SSD-Ⅰ

国連軍縮特別総会を見よ.

START Strategic Arms Reduction Treaty.戦略兵器削減条約を見よ.

Sv

シーベルト.線量当量を見よ.

T57D/T65D

暫定放射線量を見よ.

以下のサイトから引用/編集しました.

http://nabikos.at.infoseek.co.jp/index.htm

http://www.fujisaki.pos.to/index.shtml

http://www.jnc.go.jp/zningyo/yougo/yougo.html

http://homepage.mac.com/misaon1/hamayuu/

http://www.jnc.go.jp/ztokai/flash.html

http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/pr/yogo/index.html