2013年

10月 習近平主席、APEC首脳会議で「アジア開発・投資銀行」(以下AIIB)を提案。アジアにおけるインフラ整備のための資金ニーズに、代替・補完的に応えることを目的とする。

2014年

4月 李克強首相、ボアオ・アジア・フォーラムの第13回年次総会でAIIB計画を説明。資本金は当初500億ドル、最終的には1千億ドルを目標とする。75%はアジア地域、残り25%をアジア域外から調達する計画。

10月 北京で中国・アジア・中東諸国がAIIB の枠組みに関する政府間覚書(MOU)に調印。この時点での参加国は21カ国。設立メンバーの締め切りを2015年3月末とする。

11月 ASEAN で唯一署名してなかったインドネシアも署名。

2015年

2月末 ニュージーランド、サウジアラビア、モルディブ、タジキスタン、ヨルダンが加わり27 カ国となる。

3月12日 イギリス外務省がAIIBへの参加を表明。G7(先進7カ国)では初の参加表明となる。

3月16日 フランス・ドイツ・イタリアがAIIBへの参加を表明。

3月20日 米・日両国、参加を見送るむねを表明。理由としては、①ガバナンスに不安、②出資の透明性に欠ける、③融資基準の質の確保に疑問、など。

3月20日 中国財政相、申請期限後も日本とアメリカの参加を待ち続けると表明。

3月26日 韓国がAIIBへの参加の意思を表明。

3月28日 ロシア、ブラジルが参加の意思表明。

3月29日 米国の要請で参加見送りを検討していたオーストラリアが、一転して参加の意思を表明。

3月31日 創設メンバーとなるための期限。この日、ブラジル、スウェーデンが参加表明。ヨーロッパの主要国を含め、5大陸51の国と地域が参加を表明する。

3月31日 ジェイコブ・ルー米財務長官、既存の国際金融機関と補完的な関係の構築や、融資基準の厳格化などを条件に、AIIB創設を「歓迎する」と述べる。

3月31日 経済同友会の長谷川代表が見解を発表。1.投資需要からすれば、セカンドの選択肢があっても全然おかしくない。2.参加しないことによって、インフラビジネスが不利にならないような配慮が必要。3.日米同盟は安全保障の同盟であって、経済同盟ではない。

4月14日 李克強首相が河野洋平と会見。「後から参加した国も発言権が得られないということではない」と語る。

4月15日 中国財政部、創設メンバー国が57か国に達したと発表。

4月21日 ロイターが、資本金10億円以上の日本企業にアンケート調査。AIIBに日本が不参加でもデメリットは特に感じないとする企業が8割にのぼる。

警戒感の根拠: 1.中国の独断によって設立準備が進められている。2.設立協定案が提示されず、組織構造、意思決定機関の有無などが不明のまま。

4月23日 アジア開発銀行の中尾武彦総裁、北京で李克強首相と会談。「AIIBの成立は地域の経済発展の需要に沿う。ADBも協力を始めたい」と述べる。

4月 各紙の報道でAIIBの詳細が明らかになる。中国が初期資本金1000億ドルのうち297億8000万ドルを分担。出資比率は当初予想の50%から30%に減る。しかし主要議題は議決権75%以上の賛成が必要のため、中国の拒否権は確保される。次いでインドが84億ドル、ロシアが65億ドル、ドイツが45億ドル、韓国とオーストラリアが各37億ドルとなる。
本部は北京に置かれ、本部建設や人件費を含め初期経費は全額中国が負担。総裁も中国人が勤める。理事会メンバーは本部に常駐せず、総裁以下マネジメント主体での運営となる。資本金を引き当てに債券を発行し、国際資本市場から資金調達。これを準商業ベースで貸し付ける形態をとる。