NHKスペシャル「シリーズ生命大躍進」という番組が放映された。紹介記事には
およそ5億年前、生物が突如として目を持つようになったのは、生命史上最大の謎とされてきました。最新の研究が可能性として示すのは、目は個体のなかで長い時間をかけてできたものではないということ。動物とはまったく異なる進化をたどった植物から、遺伝子が移行して形成されたという大胆な仮説です。
…クラゲに食べられたプランクトンが偶然、体内深くの生殖細胞に迷い込み、互いの遺伝子が分解・結合、結果として芽を得た。
とある。
いささか大胆に過ぎる仮説ではないだろうか。
もちろん、イロイロな細部の過程は考えられるだろうが、基本的には葉緑素による光合成という植物の仕組みが、視覚へ転化したと考えるのが妥当であろうと思う。
光のエネルギーを受け取り、それを熱エネルギーなり電気エネルギーに変え、それを生体内の他の部位に転送するという仕掛けに置いては目と葉緑体に違いはない。
これは私の持論だが、動物というのは植物を原基として、自家栄養を放棄することでそこから離れた生物だ。であれば植物の本来持つ生命能力の多くは受け継いでいるはずだ。
自家栄養をやめた以上、葉緑体は不要になるが、それが目として使えるなら、別な形で生き残ったとしても不思議ではない。
単細胞とか原生動物などでは、両刀遣いみたいに植物の能力も捨てていないような動物がいるのではないだろうか。
「クラゲに食べられたプランクトンが偶然、体内深くの生殖細胞に迷い込む」というのは、仮説としても大胆すぎると思う。
こういうハイブリッドはミトコンドリアがよく引き合いに出されるが、やはりウィルスなりリケッツィアなりの側の能動性がない限りは免疫システムの壁は超えられないと思う。