mototchen さんの文章で、「目からうろこ」の部分があったので紹介します。

商船のほとんどは潜水艦により捕捉・雷撃を受け沈没しています。なぜ捕捉されるのか。

捕捉される側から言うと、捕捉は「会敵」です。

データによると、時と共に会敵率が増加し、1944年8月、9月、10月、1945年2月、3月には、100%を越えている。出航したら必ずアメリカ潜水艦に見つかる訳である。

筆者は、これは偶然とは考えられないといいます。

それは、潜水艦というのが決して無敵の兵器ではないからです。

潜水艦は、見えない兵器とよく言われる。だが、こちらから潜水艦が見えないということは、潜水艦からもこちらが見えないということなのである。

うーむ、たしかにそうです。

第二次世界大戦当時の潜水艦は、敵を見つけるためには、目視かレーダーに頼っていました。

潜望鏡では視界が限られるし、レーダも使えない。このため、敵を探すには、浮上する必要がある。浮上すれば敵からも見える。つまり、敵を見つけるためには、自分も姿を見せざるを得ないのである。

それなら、たしかに、相手を先に見つける確率は五分と五分です。

しかも、地球は丸いので、見える範囲は限られ、背の高い方が遠くまで見通すことができる。これは、目視であろうとレーダーであろうとかわらない。このため、背の低い潜水艦は、策敵という点でそもそもハンディを負っているのである。

ようするに、潜水艦が敵を見つけるということは、そんなに簡単なことではないのです。

そもそも太平洋はとてつもなく広い。遭遇の可能性は天文学的に低い。さらに商船は捕捉されないように走るわけだから、100%という数字は常識はずれです。

なぜか。

それはアメリカの潜水艦が商船の航路を逐一把握していたからです。

アメリカ海軍は、日本海軍から、輸送船団の「船の数、船名から積荷、護衛の仕方のみならず、とるべき航路や、航海中ほぼ毎日の正午の位置」に関する情報まで得ていたのである。

アメリカ軍の司令官は、戦後こう述懐しています。

「ハワイとオーストラリアの参謀らは、護衛船団の航路と正午の位置がわかっていたから、その特定地点に然るべき数の艦艇を直航させるだけでよかった。敵はちゃんとそこにいてくれたのである」

著者は、次のように結んでいます。

「無惨」としか言いようのない話である。日本の輸送船団は、日本海軍によって、熨斗を付けて、アメリカ潜水艦隊に差し出されていたようなもので、殉職した海員(60,331人)、戦死した護衛艦の乗組員(詳細不明)、海没戦死した陸軍の将兵(11万人以上)、水死した軍属を含む便乗者(5万6千人以上)は、日本海軍に殺されたようなものである。

何かため息の出る話です。

この国の兵隊・一般市民は優秀ですが、その分、指導部は無能で、しかも最悪なことに無責任です。

敗戦の時に腹を切った高級軍人が何人いたでしょうか。

戦犯として裁かれたのは不当だと言い募る連中の中に、戦犯であろうとなかろうと、何百万もの命を無駄にした責任をとった人間が何人いるでしょう。

そういう日本人を「美しい」と感じ、「美しい日本を取り戻せ」と叫ぶ輩に、これ以上日本を任せてはいけないと思います。