聞きかじりのあやふやな知識で申し訳ないが、脳神経細胞の中には自発放電するものがあるようだ。

これを自発放電ニューロンと呼ぶ。

すべてのニューロンが放電ポテンシャルを持っているが、自発放電に特化したグループが散在しているようだ。これは普段はリズムを刻むように放電している。ところが何らかの信号が入力されると、それに応じてバースト放電を行う。

このへんのメカニズムは心臓屋にはよく分かる。心臓の拍動は洞結節という放電サイトによって規定されている。これは細胞膜を介したナトリウムの出し入れで再分極と脱分極を繰り返す。これにはATPというエネルギーが使われる。この洞結節機能は、基本的には生涯使える。目減りしないスイッチだ。ここから送られた信号が心房を経由して房室結節に送られる。心室を興奮させるためにははるかに高い出力が必要だから、ここで中継され増幅され、その信号が心室に送られるのである。

勝手読みであるが、洞結節における放電がビート放電、房室結節における放電がバースト放電に相当するのではないか。

石塚智さんの「神経系のゆらぎとカオス 一確率論と決定論一」という総論が詳しい。

  

ニューロンのバースト的な放電は、哺乳動物から軟体動物に至るまであらゆる動物に見られる。

これにより筋収縮が効率良く行われ、ホルモンの分泌が行われ、標的ニューロンを引き込んだりすることが出来る。

バースト放電は周期的に行われたり、多数のニューロンの組み合わせによる多様な放電パターンを示したりする。

現在では海馬の錐体細胞などにも自発放電するニューロンが多数存在することが明らかになっている。

自発放電ニューロンである錐体細胞は、周期的なビート放電を行うが、場合によってバースト放電をとることもある。

興奮性の結合だけでなく、静止ニューロンを介して抑制的にも結合されている。

ここに外部から信号が入ってきた時、錐体細胞は複雑な放電スタイルを取ることが知られているが、その詳細なメカニズムは不明である。


いずれにせよ錐体細胞は集団的なバースト放電を行うことで微弱な信号を増幅したり、逆に不要な情報をキャンセルしたりする可能性がある。これは切離した単体のニューロンだけ見ていてもわからない現象だ。

これで一応「電池問題」は解決だ。