神経はどのようにして活動しているのか。実はここのところがよく分からない。

神経伝達物質というのがあって、かなりその候補となるものが集約されているのだが、現場での働きはむしろ接合部でのメッセンジャーであったりして、主役とは言いがたい。

神経細胞の生殺与奪を握っているのは栄養血管であるから、おそらく液性因子が何らかの形で影響しているのだろうと思う。

現に薬物例えば風邪薬とかステロイドなどで精神状態が変動するのはしばしば経験するから、それと同じように“欲求物質”が欲求を励起するんだろう。

それはおそらく低位の脳から神経内分泌を通じて指示が出るのだろう。それは、知覚神経とは別に、身体各所から発せられる生物学的要求の反映だろう。

ただそれがダイレクトに大脳皮質に行くのか、基底核、あるいは海馬あたりで一回濾過され昇華されて、大脳に達するのかのメカニズムはわからない。(わからないというのはいまのわたしが知らないというだけの話だが)


とりあえず、神経伝達物質から入っていく。

神経伝達物質は化学組成から3つに分類される。

    1.アミノ酸(グルタミン酸、γ-アミノ酪酸、アスパラギン酸、グリシンなど)

    2.ペプチド類(バソプレシン、ソマトスタチン、ニューロテンシンなど)

    3.モノアミン類(ノルアドレナリン、ドパミン、セロトニン)とアセチルコリン

この内でもっとも注目されるのが、アミノ酸の一種であるγ-アミノ酪酸・GABAだろう。

臨床のページで、「何が多いと何病で、何が欠乏すると何病だ」とか書いてあるが、そう単純なものではないだろう。

大脳生理学は薬理学ではない。もうすこしその調整のメカニズムを解析した上で発言すべきだろうと思う。

欲求というのは身体情報を選択し判断し、行動に移すための「構え」を形成する過程だから、パブロフの犬がベルを聞いてよだれを垂らすように、記憶との突き合わせが大事になるだろう。

GABAは「感情に対して抑制的に働く」と書いてあるが、それはGABA単体の話だろう。GABAをふくむシステムは、末梢からの刺激を受け止め、大脳まで持ち込むか否かの判断をしているのではないか。基本的には「司、司でやってくれ」ということだろう。

GABAをふくむシステムが抑制的に働けるのは、末梢からエネルギーを持つ情報が来るからで、これは受け身の操作だ。しかし高次の脳活動にはやはり独自の電源が必要ではないか。それがあって初めて伝達物質も働けるのではないか。

一番説明しやすいのは、体の何処かに「心」というジェネレーターがあって、そこから血管を通してエネルギーが供給されているのではないか、

あるいは

DNAの中にエネルギーが畳み込まれているのではないか(昆虫のように)、

という、むき出しの観念論である。


それにしてもなかなかよい文献が見つからない。そろそろ徒労感が漂い始めた。