まずは発生学。さらっと行く。問題は構造ではなく、生理学でもなく、その構造を動かす生物史的ダイナミクスである。


1.脊索 の発生

始結節を形成する間葉細胞が、頭方に移動して、脊索突起を形成する。

脊索突起の中を原始窩からの窪みが進入する。これにより、充実性の脊索突起から中腔性の脊索管となる。

脊索管は、下層の内胚葉と融合し、消失する。その消え残りが脊索板となる。

脊索板の頭端より細胞増殖が起こり、脊索板は巻き込みをはじめ、脊索ができる。

脊索は、その上にある外胚葉に働きかけて、神経板を誘導する。その後は退化する。

2.神経管の発生と中枢神経系の分化

胚性外胚葉が肥厚してできた神経板は、その正中部が陥凹して神経溝となり、その両側は隆起して神経ヒダとなる。神経ヒダは特にその頭端で大きくなる。

つぎに神経溝の外側壁が中央で融合して神経管となる。

神経管の前端に膨隆部ができる。これを一次脳胞という。

膨隆は3個あり、前方より前脳胞、中脳胞、菱脳胞という。

3.3脳胞から5脳胞へ

前脳胞はさらに終脳胞と間脳胞に分かれる。終脳胞は左右の大脳半球(大脳皮質と大脳基底核)になる。

間脳胞は間脳(視床と視床下部)になる。

中脳胞は余り変化せず中脳になる。

菱脳胞は後脳胞と髄脳胞に分かれる。

後脳胞は、腹側が橋、背側が小脳になる。

髄脳胞は延髄になる。

神経管

4.末梢神経系の分化

神経ヒダの頂上の細胞群(神経堤細胞)は神経管の両側に遊走し、さらに左右に分かれて腹方に遊走する。

これにより神経堤細胞は、神経節のニュ-ロン、副腎髄質、シュワン細胞などの末梢神経系の構成成分になる。

…中略…

5.間脳

間脳は2つの突出組織の元気となっていることで重要である。すなわち視神経と脳下垂体である。

発生第4週、間脳胞となる部分の側壁より眼の原基ができる。神経ヒダに眼溝 optic sulcus という溝ができ、膨隆して中空性の眼胞ができる。眼胞の内腔は前脳胞の内腔と連続している。

…後略…