翁長知事が農水省に提出した意見書が素晴らしい。

赤旗にその概要が載っているが、それでもかなりの長文だ。

5分で読めるように、端折って紹介しておく。

1.執行停止の申し立ては成立しない

県の行ったのは行政処分ではなく行政指導である。沖縄防衛局は「行政処分だ」と申し立てているが間違いだ。したがって執行停止の申し立ては成立しない。

2.沖縄防衛局には申請人の資格はない

沖縄防衛局は一般国民のような顔をしているが、これは間違いだ。「申し立て」制度は一般市民を保護するためのもので、国の機関たる沖縄防衛局には申請人の資格はない。

3.防衛局は代執行に訴えるべきだ

県の手続きに不満があるなら、地方自治法に定められた代執行に訴えるべきである。なぜなら、岩礁破砕の許可は県の法定受託事務にすぎないからだ。

4.45トンのコンクリート塊は「アンカー」ではない

船舶の投錨は認められているところだが、45トンのコンクリート塊は投錨のレベルを越えている。これは常識的にも、岩礁破砕に該当しうる。

ここからは1項がかなり長くなるので、かなり端折っていく。

5.「アンカー」と称すればいいのか

投錨程度なら申請が必要ないことは確認されている。しかし沖縄防衛局は「アンカーと称すれば、いかなる巨大なものであっても申請の必要はない」とすり替えている。

6.ボーリング調査の停止を求める理由

現在実施されているボーリング調査の停止を求める理由は、許可区域外で巨大コンクリート塊が投下されているのとボーリング調査が一体ものと考えられるからである。さらに施工者が県の調査のもとめに十分対応してこなかったことを理由としている。

7.手続き不要なケースには当たらない

沖縄防衛局は、岩礁破砕の手続きが不要なケースを紹介しているが、申し立てに必要な根拠は示されていない。具体的にはその海域の漁業権の有無、アンカーの重量等である。

8.県は権限を乱用したか

沖縄防衛局は「被害の規模に比すと、県の措置は著しい権限乱用」と主張している。許可を受けた区域の外周約10キロまで数十個のコンクリート塊を投下するのは軽微とはいえない。それは関係漁業諸法の趣旨を軽視するものである。

次の第9項は意見書のキモで、翁長知事の意見もあり、かなり長い

9.普天間とのリンクは許されない

沖縄防衛局は工事が停止されれば普天間返還が遅れ、日米関係にも問題が生じると主張している。

①国土の0.6%しかない沖縄に米軍基地の74%が存在する現状は異常としか言いようがない。

②米軍基地は沖縄経済発展の最大の阻害要因となっている。このことは明確だ。

③安全保障はだいじだが、日本国民全体で考えるべきだ。

④沖縄県民と普天間住民の民意は明確だ。それは移設による基地負担の継続ではなく、負担の否定である。

次は原文そのまま

それにもかかわらず、政府の一方的論理によって、辺野古移設を「唯一の解決策」であると決めつけて、普天間飛行場の負担の大きさを執行停止の理由として述べることは、悲しいことだが、沖縄県民の痛みを感じない、感じようとしない政府の姿勢があることを、本土の皆様に知っていただきたい。

10.「日米関係の悪化」論はナンセンス

「日米関係の悪化」という主張についてだが、国内法の許可手続きを経て実施させることがなぜ関係悪化につながるのか。

日米関係が悪化するから、日本国内法に基づく必要な許可を得ないままに作業を続行させて良いというのであれば、それは主権を持つ一つの独立国家の行動ではないと断じざるを得ない。

11.非は沖縄防衛局にある

沖縄防衛局は許可の申請や協議を行うことなく、工事を続けてきた。その結果、県自身が調査を行わざるをえない状況に陥った


以上の点から、

沖縄防衛局の申し立ては不適法であって、却下されるべきである。

仮に申し立て自体が適法であったとしても、明らかに執行停止の要件を欠如している。

よって沖縄防衛局の申し立てはすみやかに棄却されるべきである。