本日の赤旗に掲載された、帯広での志位委員長の演説「TPP、農協つぶしストップ―この願いを日本共産党に」は、わざわざ一面を使って報道しただけあって、とても内容豊富である。
とくに注目されるのが、「農協つぶしの3点セット」という分析。
これは現在の全中つぶしが究極の目的ではなく、その次に3点セットが用意されているということだ。
3点セットとは、
1.全農つぶし(農業つぶし)
これまで農産物の共同販売を行ってきた全農を株式会社化する。これは例の “独禁法例外規定” 外しだ*。農業は仲買人の買い叩きにさらされることになる。
2.JAバンク・JA共済つぶし(農民つぶし)
現在単位農協が行っている金融事業と共済事業を分離する。農協から切り離されて生きていけるわけはないから、結局これらは潰れることになる。一般金融機関が農民に融資するわけはない。
3.准組合員外し(農村つぶし)
兼業農家を農協から排除し、農村での一般利用者を排除する。これで中小農協の息の根は止まり、辺縁部や高齢化農村は無人化する。
ということで、真の狙いは農協つぶしではなく、農業つぶし、農民つぶし、農村つぶしの3点セットだということだ。
ただこの辺はほとんどが初耳の話なので、少し知識の裏打ちが必要だ。

*2015年02月16日
中国の「三農問題」については,「農民は本当に貧しい、農村は本当に苦しい、農業は本当に危ない」(李昌平)との訴えを参照されたい。