当老健施設は100床のうち、認知症フロアーが半分を占める。そこでライノ・ウィルスによるとみられる風邪が爆発的流行をきたした。

本日昼時点での鼻風邪罹患者は21名。2月初めからの通算罹患者は26名だ。

症状はいずれも大したことはない。37度台前半の微熱、鼻水、軽い咳という程度だ。1週間前後で大体は収まる。気道過敏や肺炎を起こすことはない。

こちらも甘く考えていた。一昨年のRSウィルスではひどい目にあったから、感染症には気をつけていた。

しかし今回は症状が軽いことから、葛根湯程度で様子を見ていた。結果的にはこれが災いしたようだ。


11日以前

13日

15日

17日

19日

21日

23日

24日

25日

11

29


ただし、発症者には3名の再発者がふくまれる。24日の発症者にはそれまでの“グレーゾーン”認定を繰り入れたものがふくまれる

要するに増えるときは常に一気なのだ。しかも休日明けに増える。外来者が持ち込んだ可能性もある。


施設の感染防止はインフルエンザとノロに焦点が当てられている。教育・訓練もなされており、かなり有効なようだ。なんでもスタンダード・プリコーションとかしゃれて言うらしい。

しかしライノに対してはほとんど無力であることが分かった。

とりあえずの方針

一般的には鼻炎症状には抗ヒスタミン剤、抗アレルギー薬が有効であるが、認知症の患者では意識障害を起こしやすい。

しかし葛根湯ではほとんど効果がなく、なにもしないのと同じである。小青竜湯もこれだけの感染力を持つウィルスに対してはあまり期待できない。

そこで一定のリスクを覚悟しつつ、PA錠(PL顆粒)を使うことにした。原則として成人使用量の半分、場合によっては1/3量とし、ふらつき等があればただしに中止するという条件で、開始した。

ライノは鼻汁を介しての感染であるから、鼻汁分泌を抑えることは対症療法であると同時に、感染対策としても有効ではないか。

そう考えての措置だが、はたして吉と出るか凶と出るか、固唾を呑んで見守っているところである。