赤旗の記事(時事通信の配信)だけでは、なんとなく背景が曖昧だ。

少しネットであたってみよう。

まずはウィキペディアでHSBC ホールディングスの項目を読む。

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イギリスに本社を置く世界最大級の金融グループで、商業銀行が主体となっている。

フルネームは“The Hongkong and Shanghai Banking Corporation Limited”でその名の通り香港を発祥の地としている(93年にロンドン移転)。

イギリス部門の収益源に占める比率は20%であり、最大の収益源は香港部門(22%)である。

08年にはフォーブスの世界有力企業番付でアメリカ勢をおさえ1位となったこともある。1位全世界の店舗数は2006年末で1万店舗を超えている。2兆米ドルを越える総資産を持つ。


ついでニューズウィークの記事(2月19日)

HSBC秘密口座で世界に激震

脱税幇助の実態を記した機密文書「スイスリークス」が明らかに

1.国際調査報道ジャーナリスト連盟(ICIJ)が、いわゆる「スイスリークス」に関する調査の結果を発表した。

2.不正が疑われる口座の残高は1200億ドル(約14兆円)。その大半は脱税がらみだった。

3.不正を行ったのは、スイスにあるHSBCのプライベートバンキング部門。国際税法の抜け穴をくぐり抜けるサービスを提供していた。HSBCが脱税指南を行ったのは203ヶ国で10万口座に上るとされる。

4.手口としては、個人の顧客を企業として登録する、オフショアに未申告の「ブラック口座」を開設するなど。顧客側も偽名使用を指示するなど、積極的に関与していた。

5.「スイスリークス」とは、2008年にHSBCの元従業員エルベ・ファルチアニが内部情報をリークした事件。通報を受けたフランス当局は、データを各国に提供し10カ国以上の税務当局が捜査に乗り出した。

6.HSBCは12年にも、メキシコの麻薬カルテルなどのマネーロンダリングに関与した。その額は約20億ドルに上る。この時は米司法省と和解が成立した。

7.顧客リスト上の有名人はティナ・ターナーやデビッド・ボウイ、ラシド元エジプト通産相など。


9日付のWSJは背景をかなり明らかにしている。

1.昨年、スイス検事総局はファルチアニを産業スパイや銀行秘密法違反で起訴した。国際手配に基づきスペインで逮捕されたが、スペインの裁判所は身柄送還を拒否している。

2. 2月7日に、ファルチアニは ICIJ に対し、HSBCによる秘密口座の秘匿法について詳細な報告書を提供した。

3. この報告書は、HSBCが税当局から資産を隠すための効率的な方法として積極的に口座を売り込み、さらに顧客に居住国で税金を払わずに済ます方法を指南したと指摘した。

4.また、HSBCが米国の制裁対象者や「アラブの春」で本国を追放された人々を顧客に抱えていたことも明らかにする。

5.2月9日、HSBCスイスのモッラCEOは、「2008年に大規模な変化に着手し、厳密な法令順守を徹底した。基準に合わない顧客の口座は閉鎖した」とし、過去の問題だと弁論。


その後のニュースを拾っていくと、

* スイスHSBCのオフィスにスイス検事局の数人が入り捜査を行った。検察当局は「HSBCが捜査対象になった。資金洗浄を行った個人に捜査が及ぶ可能性もある」と述べた(18日 ブルームバーグ)

* 昨年11月、フランス検察当局、脱税で得た利益のマネーロンダリングに加担した疑いでHSBCを捜査していることを明らかにする。米司法省も秘密口座を通じて脱税をほう助したとして捜査対象としている。(9日 WSJ)

* 13日、イングランド銀行(英中央銀行)、「HSBC 疑惑は同社の取引について深刻な問題を提起している」と指摘。中銀が調査する可能性を示す。

* HSCBホールディングスのフリント会長が英議会の喚問を受ける。不倫と会長は事件発覚時の財務担当取締役であり、責任が追求される可能性がある。S&Pは危機時に政府が支援する可能性が低下したとし、HSCBの格付けを引き下げる(20日 ブルームバーグ)