五木の子守唄:「子守唄」と「芸者歌」と「巡礼歌」
私の故郷では巡礼と呼ばずに、「へんろ」または「へんど」と2つの呼び方をした。「へんろ」はおをつけて「お遍路さん」と呼んだが、「へんど」には「お」も「さん」もつけなかった。
春なれば街の乙女が華やぎに君もまじりて美しう、恋の祈誓の初旅や笈摺すがた鈴振りて、大野の南、菜の花の黄金海透く筑紫みち列もあえかのいろどりに、御詠歌流し麗うらと練りも続く日、…
おどま、盆ぎり盆ぎり 盆から先ゃおらんと
おどまくゎんじんくゎんじん ぐゎんがら打てさるくちょかでままたゃて ろにとまる
おどまくゎんじんくゎんじん あん人たちゃよか衆、よか衆ゃよかおび よか着物
3.おどんがうちんちゅうて 誰が泣ゃてくりゃか裏の松やみゃ せみが鳴く4.せみじゃござらぬ 妹でござる妹泣くなよ 気にかかる
それにしても、今は死体となった私が、セミの鳴くように泣いている妹を見つめ、哀れんでいるという情景のシュールさは、なんに例えたら良いのだろう。
5.おどんがうっちんだら おかん端いけろ人の通る数 花もらう6.花は何の花 つんつん椿水は天から もらい水