鈴木頌の発言 国際政治・歴史・思想・医療・音楽

中身が雑多なので、右側の「カテゴリー」から入ることをお勧めします。 http://www10.plala.or.jp/shosuzki/ 「ラテンアメリカの政治」がH.Pで、「評論」が倉庫です。「なんでも年表」に過去の全年表の一覧を載せました。

2014年07月

つい最後まで日本ハム対西武戦を聞いてしまった。
劇的な逆転サヨナラホームランだった。
負けたとたんは呆然と、しばらくしてやり場のない怒りが、そして最後は「一つの区切りだな」という感慨だ。
武田久の時代は終わったのだ。
思えばずいぶん長い間久には頑張ってもらったのだ。もうそろそろ良いのではないか。
苦しいあいだ、「たられば」で考えてきたが、もうそういう考えはよそう。武田勝が戻ってきただけでありがたいと考えるべきなのだ。
上沢、浦野にここまで来て陰りが見える。メンドサは不運だけでは片付かない欠陥が露呈しつつある。中村もこの先どう転ぶか分からない。投壊現象の再現はいずれ必至だ。木佐貫が復帰するまで大塚が何とかなってくれると助かるが。
小谷野は戻ってきたが、多分稲葉はダメだろう。金子誠が代打の切り札になるなんて期待するのもやめよう。
そもそも三位の位置をキープしている現メンバーになんの文句をいう筋合いがあろうか。
欲しいのはどこでも守れ、打順が何番でも器用にこなせる実戦的な選手だ。鵜久森や北は二軍の不動の4番バッターで良い。
残るのは近藤、谷口だろう。それに辛うじて石川か。杉谷に伸びしろはない。横浜あたりに行ったほうが良い。

赤旗に面白い写真があった。
「日本良い国」の時代」 という連載の囲み記事の4回め、筆者は早川タダノリという方。
主見出しは「アマチュア写真家も防諜報国」というもの

戦時中は写真を撮ることそのものが危険だった。バックに要塞地帯が入るとアウトだったからだ。内務省の報告では要塞地帯法違反が昭和11年91件、12年114件、13年153件、14年85件に上っている。
そうした中で、軍機三法に引っかからない風景写真の取り方指南書も出版されていた。
その一つ「国防と写真の撮影」という本が紹介されている。昭和16年発行で、著者は田玉栄吉という人、肩書は「憲兵司令部検閲班嘱託」という恐ろしげなものだ。
この本で「良くない例」として挙げられているのが下の写真。
kinsishasin

この姉弟、いま生きていれば80歳前後だろう。なかなかモダンな服装だ。繰り返しコピーで画像は劣化しているが、元はかなり鮮明な画像であったと想像される。2眼レフのブローニー判だろうか。
後ろに写っている山が要塞地帯らしい。
早川さんは、もっと恐ろしい話を付け加えている。
写真をとって現像に出すと、現像所の方から通報が行くのだという。
生活のあらゆる場面が監視されている社会が戦前・戦中の日本だったのだ。

私は戦後生まれだが、子供時代に「にっぽん良い国 花の国」という歌を繰り返し聴いた憶えがある。今インターネットで調べても、それらしい歌の名は出てこないが、どういうわけだろう。

中国共産党にまたもや激動が走った。

軍制服組のトップ(前職ではあるが)が収賄行為に関わったと認定し、党籍剥奪処分としたのだ。

その名は徐才厚。2012年に引退するまで中央政治局員、軍事委員会副主席として郭伯雄と肩を並べていた。薄煕来よりは上級である。

赤旗によれば江沢民の送り込んだ軍幹部とされているが、郭伯雄が江沢民政権のもとで2階級特進して軍事委副主席になっているのに対し、徐は胡錦濤の軍事委首席就任と同時に副主席になっており、そのへんの関係は良くわからない。

この発表が30日、同じ30日に周永康の側近2人も党籍剥奪処分が発表された。誰もが、周永康と徐才厚、そして薄煕来を一体のものと考えるに違いない。習近平政権もまちがいなくそれを意識していると思う。

とにかくただごとではない。

赤旗もふくめ報道は江沢民派の排除だという見方で一致しているようだが、はたしてそうであろうか。

習近平政権発足時の常務委員の顔ぶれのところでも書いたのだが、習政権はある意味で挙党一致政権ではないのか。そして軍・警察・石油独占を握る特権支配層の打倒にあったのではないか。

だとすれば、トップ7人は共通の強い危機感を持ち、その団結は堅いと見るべきではないか。

私はそこに注目している。

日銀短観に関する報道では、赤旗はWSJに大きく水を開けられた。

赤旗の見出しは「景況感6期ぶり悪化  消費税増税の反動減響く」となっており、いささか緊迫感に乏しい。

記事もまとまりなく数字が並ぶだけで、インパクトは感じられない。

たしかに日銀短観というのはただのアンケート調査で企業マインドを知るだけのものだ.おそらく赤旗はあまりこのデータを重視していないのかもしれない。

以下は、日本版WSJ記事の要約

1.全国企業短期経済観測調査(短観)は、消費税引き上げを受けて日本企業が感じている逆風を最もよく示す調査とみられる。

2.6月の短観は、増税により企業の見通しが急激に悪化したことを示唆した。駆け込み需要の恩恵を最も受けた自動車メーカーの業況判断は特に大きく低下した。

3.増税で消費が抑制され、政府支出にも一服感が出てきており、輸出が低調ななか、設備投資は日本経済の数少ない好調な分野だった。大企業の設備投資計画は7.4%増に達した。この数字は2007年の6月調査以来の高さだ。

4.6月短観の数字は、増税にもかかわらず景気は総じて堅調との見方に疑問を投げかけた。今後、設備投資や雇用の改善の持続性に対する疑問が浮上する可能性がある。


ということで、経済成長のカギを握るのが、外需、内需、公共投資、設備投資の4本柱とすれば、目下唯一の頼みの綱が設備投資であるということだ。

そして、設備投資額を支配する「企業マインド」が、消費税増税後の個人消費の冷え込みをどう見るかということだ。

そして、それ次第では経済収縮に向かいかねないという状況になっているということだ。

それらを見ているからこそ、WSJは日銀短観の動向にきわめて神経質になっている。この辺りの感覚が赤旗の経済部には不足しているのかもしれない。

昨日の消費支出激減の背景だが、実質賃金が低下し続けていることが大きい。
世の中景気が良くなって賃金が上がっているような宣伝が振りまかれているが、現実はそれとは逆の徴候を示している。
団塊世代の定年退職の影響が大きいのかと思ったが、昨年の4,5月はわずかながら上昇している。
いずれにせよ高齢化社会は貧困化社会、重税社会、低保障社会と裏表になって進行していることが分かる。
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なお、注目すべきは4月5月の下げ幅が一挙に増大していることであるが、この原因については、記事では触れられていない。


スアレスの栓抜きが発売されたそうだ。
これは売れそうだ。
本人の商標権を支払うかどうかでかなり違うだろうが、1個500円として1万個売れれば500万円、製造費はただみたいなものだから固くみても300万は利益になる。さらに各国に登録すればライセンス料で500万。
こういうのを経済効果というのだろう。
suarez
サッカーのウルグアイ代表ルイス・スアレスが起こした「かみつき事件」が中国のオンライン市場に架空の商機をもたらしている。
中国の電子商取引最大手、阿里巴巴集団(アリババグループ)が運営するオンライン市場「淘宝網(タオバオ)」では、これにあやかって約200店舗が「かみつきスアレス栓抜き」を販売している。
ちょうど歯の部分がボトルの王冠に当たるよう工夫されている。価格は1個15元(約245円)からと安い。
栓抜きは飛ぶように売れるはずだった。だが、問題は商品がまだ存在しないことだ。
WSJより

白善燁の「若き将軍の朝鮮戦争」という本を読み始めた。まだ序文を読んだだけで評論するのは性急とは思うが、この人の「戦争観」は非常に優れたものだと思う。

ちょっと箇条書きにしておく。

1.日本の対外政策は朝鮮半島を中心として展開された。

明治維新直後の征韓論、1875年(明治8年)の江華島事件、日清・日露の闘いで、日本は朝鮮半島の覇権を握った。

2.満州事変から支那事変へ

1931年(昭和6年)に満州事変を起こし、満州国を建国した。しかしそれが中国の抵抗を招き、支那事変が不可避となった。

3.インドシナ半島への進出

支那事変は容易に解決しなかった。焦った日本は援蒋ルート遮断のためインドシナ半島まで手を伸ばした。

4.対英・米・蘭・蒋戦争へ

援蒋ルートは英・米・蘭の組織したルートであるがゆえに、それは必然的にそれらの国との闘いを意味した。それが太平洋戦争である。

5.「皇土朝鮮を保衛すべし」

1945年8月、ソ連軍侵攻に際し、大本営の作戦命令は「皇土朝鮮を保衛すべし」であった。日本軍は朝鮮を本土並みの扱いとしていたことが分かる。


この内、5.についてはにわかに首肯しがたいところがあるが、1.~4.については日本軍のだらしのなさ、戦略的展望の欠如も含めてよく理解できる。

トータルとして満州事変以来の「12年戦争」という言葉がよく用いられるが、どうも帯に短したすきに長しだ。戦闘の連続性という意味では支那事変以降の「8年戦争」というべきだし、日清戦争以来の一連という意味では「50年戦争」と呼ぶのがふさわしいのかもしれない。

その後半4年は「太平洋戦争」と呼ばれるが、主戦場という意味では「太平洋戦争」として良いのだが、誰と誰が闘ったのかという一般的な命名スタイルからすれば「対英・米・蘭・蒋戦争」と呼ぶのがふさわしい。縮めて言えば「日・連戦争」である。

「大東亜戦争」というのは多分に「大東亜共栄圏」のイデオロギーを引きずった言葉であるが、日本が東亜、すなわち東アジアの覇権を狙った戦争という意味では意外に的を得た命名かもしれない。

いずれにしても日清戦争以来のすべての戦争は、すべて日本軍を一方の当事者としており、日本の覇権主義に絡む戦争であったがゆえに、東アジア大戦争、あるいは日本帝国主義戦争と捉えるべきであろう。


米田佐代子さんの赤旗寄稿が面白い。
多分、ネット上には公開されないと思うので要約を紹介しておく。
見出しは
「理不尽」ゆるさない女性群像  富岡製糸場の世界遺産登録に寄せて
1.ユネスコの世界遺産登録の理由
「女性たちの指導者あるいは労働者としての役割」を評価し、近代日本の女性労働の歴史に関心を持つよう求めている。
2.富岡製糸場はエリート技術者養成の場だった
工女には士族出身者も多く、当初は週休や8時間労働が保障されていた。
3.エリート養成から「女工哀史」の時代への移行
しかしその後絹産業が拡大するにつれ、労働は強化され、労働者の人権は蹂躙されるようになった。
これを推進したのは、「生糸と軍艦」という富国強兵策を推し進めた政府・軍の要請である。
4.それにもかかわらず工女の誇りは消え去ることはなかった
初期資本主義期における女工たちの闘いは、労働運動の先進を切るものであった
(これについてはいくつかの例示が行われている)
という構成だ。
最後の結びは、こうなっている。
近代日本の黎明期を生きた女性労働者たちの「人間としての目覚め」を思い起こすことは、時代は違うがいまもブラック企業や不当解雇に苦しみながら働く女性たちにとっても、大きな励ましになるのではないか。


いよいよ本格的に消費税の引き上げ効果が現れてきたようだ。
5月消費動向
総務省の家計調査から、前年同月比の推移を見たグラフで、前年パターンが分からないとイマイチピンと来ないが、もしフラットだと仮定すれば、3月の駆け込み支出分は5月1ヶ月で食ってしまったことになる。
企業がどのくらい在庫調整できたかにもよるが、6月以降は深刻な過剰在庫を抱え、生産がストップする事態が予想される。
たとえば自動車生産は5月には前年比+6.1%を記録している。これは受注残効果によるものだ。にもかかわらず全体として-8%なのだ。
住宅着工はすでに5月-15%を記録している。自動車生産がマイナスに転じれば、トータルで-10%を割り込むのは必至と見てよい。
もちろん、いずれ増勢に転じることは明らかであるが、問題はそれまで中小・地場産業が持つかどうかだ。1997年と比べ明らかにこれらの企業の地力は低下している。とくに人件費コストの削減をギリギリまでやって来たため、転嫁先がないことが決定的だ。
いまでさえ、建設特需と公共投資でやっと維持している状況だ。1ヶ所大手が潰れると、たちまち連鎖の波が全土を襲いかねない。

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