米司法省はこのほど、「ロンドンの鯨」として知られ、60億ドル(約5900億円)に上る損失につながるディーリングを行っていた米金融大手JPモルガン・チェースの元トレーダー、ブルーノ・イクシル氏を訴追しないことで同氏と合意した。
ということは、鯨は真相を証言することになる、ということだ。
JPモルガンはアメリカの金融大手の中では「真面目派」として知られていた。それがこのような体たらくになったということは、他は推して知るべしということだ。
注意して置かなければならないのは、現政権は二期目の2年目ということだ。
ということはもっともフリーハンドな状況にあるということだ。そしてなにか後世に伝えられるような業績がほしいところだ。ボルカールールを何とか実質的な効力あるものにしたいだろう。
ということは、ウォール街を一網打尽ということもありうるということだ。オキュパイどころではない。
バーナンキに代わる連銀の次期総裁候補イエレンも、今は規制強化の方向らしい。ひょっとすると19世紀末のアンチトラスト法に匹敵するような激震が走るかもしれない。
おそらくウォール街は戦戦兢兢としていることだろう。