ただAとBは Variable だ。やりすぎると、夜中に胃と食道がひりひりする。そこで牛乳とザンタックのお世話になる。経済同友会の長谷川代表幹事が気に食わないからタケダのタケプロンは飲まない。ほんとにムカつくいやなやつだ。
イブリガッコは秋田に行った知人からお土産にもらった。袋には湯沢のきむらやと書いてある。本当に煤の味だ。
大体人間はなぜ煤の味が好きなのか。
甘い、しょっぱい、酸っぱい、辛い、苦い、これが5味だ。これに臭いのが入る。俗にいう珍味はたいてい5味に匂いが加わる。
人間はにおいに弱いから、匂いが分類できない。そのくせにおいにはことのほか敏感だ。だから詩とか歌には必ず匂いがついて回る。
~あなたの好きなタバコの香り横浜~でタバコの香りでなく横浜の香りが漂ってくるのである。学生時代に大枚はたいたゲルベゾルテやクレオパトラの匂いだ。
汽笛の香りといえば、石炭の焦げた匂いだし、そのとき気取って港ホテルの喫茶店で読んでいた本をもう一度広げたときに、カビの匂いと一緒に一瞬漂ったあなたの耳元につけた香水かも知れない…なんちゃって
そんなことを思い出しながらイブリガッコをほおばると、これは朝の満員電車で誰かがこいた、思い切り酸えた屁の匂い。安物ポマードと乳酸菌が混ざってこいつはたまらん。
(そういえばポマードなどという言葉、久しく聞いてない。シミーズ、ズロース、アンネ、劣情、バイタリス、マンダム、丹頂ヘアートニック、ウテナクリームすべて死語である)
そうそう、それどころではない。「お前何クッとるんや!」と叫ばなければならない順番だ。
そんな貧乏くさい、酸っぱい屁たれるな、ベトコン! 豪勢なステーキ食ってたらそんな情けない貧相な屁はでぇへんぞ! それにしてもくさいな、だんだん利いてくるぞ、 そんな遅効性のサリンみたいな屁をかますな。
…てなことを口の中でもごもごとくっちゃべるのだが、相手も強そうには見えないが、もっと気弱な兄さんはあくまでくごもるだけ。