「卵が先か、鶏が先か」ということになるが、言語中枢としてはブローカとウェルニッケのどちらが先かが問題だ。

臨床医としてはウェルニッケのほうがプロファウンドな感じがするが、案外ブローカのほうが発生史的には先行していたかもしれない。

まずはウィキペディアの「ブローカ野」から調べる。内容は薄い。

テキストは、「ごく単純に言えば、ノド、唇、舌などを動かして言語を発する役目を負っている」と、大変わかり易い説明をしてくれている。

ブローカ領域: 優位大脳半球の下前頭回後部(ブロードマンの脳地図では44野)にあり。前側は三角部、後ろ側は弁蓋部と呼ばれる。

三角部は様々な刺激を受け、言語行為の計画を担う。弁蓋部は音声言語産出のための発声器官の調整を担う。

サルにおける相同部位は口腔顔面域活動の高次の調節を行っている。発生的には発話の獲得は口の動かし方の模倣から始まったといえる。

次が山鳥さんという人の見解。彼はブローカだけでしゃべりをすべて管理しているわけではないとし、その前段階を提示している。

1.中心前回の下方領域

ブローカ野の後方に接するこのエリアは、音韻を実際の構音運動に変換するために必要な運動神経情報を作り出す。

これはちょっと難しいが、心的イメージを表出するためにこういう音のシリーズを出したいと企画する機能のようだ。ピアノで言うとドレミというイメージがあって、それを親指、人差し指、中指の三連打に割り当てる過程とも言える。

ここまで前処理してから、ブローカに送られているのだということになる。

2.頭頂葉の縁状回

さらにその後方に、これはもう中心溝をまたいだ頭頂葉になるが、「配列」を司る領域がある。ここは音韻群を系列化するのに重要な領域である。

思いを伝えるのに、ミレドではなくドレミでなくてはならないと判断するところのようだ。「この領域がうまく機能しないと、語やセンテンスの安定した音韻心像は想起できない」のだそうだ。