またもや中国で超大物の失脚が発生した。

今度は党中央統一戦線工作部長の令計画だ。令は胡錦濤が総書記を務めていた時代に党中央弁公庁主任として仕えていた人物。現存幹部の中では共青団グループのトップにおり、次期書記長を狙う地位にいた。

習近平の権力は、胡錦濤と連合することによって支えられいるとみられるため、今回の摘発は胡錦濤との関係を冷たくする可能性がある。

ただ、令計劃の場合はあまりにも派手なスキャンダルであるために、守り通すのは難しかった。周永康、徐才厚を切った返り血としてみておくべきかもしれない。

令の息子が北京市内でフェラーリを乗り回した末に事故死したのが2012年3月、それからすでに2年半が経過している。この間、令にお咎めがなかったほうが不思議だ。

事件発生直後、令はもみ消し工作を行ったらしい。これを知った胡錦濤は、弁公庁主任をおろし、統一戦線部長に転出させたという。しかしずいぶんと甘い処分だ。

やったのは息子だが、フェラーリを買う金はどこから出たのか、それが問題にならないわけはないのだ。一説では令計劃の預金総額は7100億円に達しているという。

ということで、令計劃の摘発は本線とは離れたケースと見ておくべきかもしれない。

なお事件に関して遠藤誉さんがコメントしていて、

1.令計画の背後には山西閥、あるいは電力閥が控えており、そこを狙った攻勢の可能性もある。

2.これらの閥の総帥は李鵬元首相である。

3.江沢民と石油閥への攻勢を終え、次は李鵬と電力閥がターゲットとなるかもしれない。

4.しかしこれは権力争いではなく、国有企業の大規模な構造改革への第一歩であると見るべきである。

と述べており、卓見であろう。