赤旗に「共産党の躍進をどう見るか」という記事がいろいろあって、その中のひとつがこれである。

米スタンフォード大学ショレンスタイン・アジア太平洋研究センター副所長

という肩書のダニエル・スナイダーという人だ。

この人はクリスチャン・サイエンス・モニター紙の東京特派員の経験がある知日派だそうだ。

この人の評価は非常に骨太で、政治の底流までふくめ、しっかりとトレンドを見ている。

彼の発言は5つの柱からなっている。

1.日本国民が右傾化していないことの表現

安倍首相の言動に見られるように、日本国民は「劇的に右傾化」していると見られている。

しかし共産党の躍進と、次世代の党(極右)の壊滅を合わせてみると、そうではないことが明確だ。

反対派を脅し、沈黙させる雰囲気の中での躍進の意義は大きい。

2.日本国民は「断固反対」路線を受け入れた

共産党はすべての争点において与党の自民党に強く反対した。にもかかわらず、だからこそ、自民党への抗議を表そうとした多くの人が共産党に投票した。

したがって共産党の躍進は、数字以上の意味を持つ。

3.野党の弱さの反映

有権者は3年間続いた民主党政権にいまも否定的印象を持ち続けている。

そのために自民党以外の選択肢が失われている。戦後最低の投票率は有権者の思いを表している。

有権者は安定志向で自民党に入れるか、自民党への抗議として共産党などに投じるか、棄権するかのいずれかの選択しかない。

4.独自の争点の押し出し

共産党はアベノミクスだけでなく、平和と民主主義の課題を押し出した。他の野党はこれらの争点の打ち出しを回避した。

そしてそれが多くの有権者にとって重要と考えられていることが確認された。

5.共産党が民主党やその他の野党を左に動かす可能性

私は共産党が将来、与党連合の一員としての役割を担う可能性を否定しません。


ということで、スナイダーさんは政治路線に焦点を合わせて分析している。

これは選挙分析の王道だろう。しかし日本ではほとんどおこなわれていない議論だ。