失書・失算はナビゲーション障害だ

ナビゲーション障害を勉強するうち、ふとこれは失書を説明できるということに気づいた。失書と言っても運動性の失書、書字障害だ。

まさに字を書くというのは筆先のナビゲーションだ。白いブランクの画面があって、漢字の場合はたいてい左上から始まる。字そのものは、書き取りブックのごとく、予め点線で書かれているのかもしれない。

筆先にCCDカメラを付けて、ストリートビューの綴りを持たせておく。筆先はそのナビゲーション画面に合わせて右や下に走って行って、どこかで止まって、方向を変えるか画面からいったん離れるかする。

これぞルート選択性ニューロンだ。

これだと、字は分かるのに書けないという状況がピッタリと説明できる。失算もほぼ同様の機序で説明できそうだ。

一方、失認・失行の方はV4からの情報を受ける「場所関係ニューロン」のトラブルのような気がする。すると同じ頭頂連合野でも少し範囲が違う可能性がある。どれがVIPでどれがAIPだとかいうことは良く分からない。

もう少し勉強しなければならないのだろうが、いまのところその辺りはアマチュアの手出しすることではなさそうだ。

泰羅さんの下記の記載、

サルにナビゲーションのトレーニングを行うと、頭頂葉内側面には課題遂行中に活動するニューロンが証明された。これらのニューロンは,場所関連ニューロン,運動関連ニューロン,ルート選択性ニューロンに分類された。

というあたりが、今後の課題だろう。

この点について、泰羅さんの原著では

場所関連ニューロン: あるルートに従ってナビゲーションするときに活動するというより、その場所にくればどのような状況でも活動し、その場所の情報を表していると考えられる。

運動関連ニューロン: 右回転という運動を行えば、どのルートのどの場所であっても活動する。海馬にはこのような機能はなく、頭頂葉の特徴の一つである。

ルート選択性ニューロン: 場所と運動の情報の関連づけが行われており、ある特定の場所である特定の運動を行うと活動する。

と書かれている。

ただこれはゲームによるバーチャルな刺激なので、自然界におけるスポンタンな反応と同一視できるかは分からない。