「戦争孤児」という膨大な個人のHPがある。「戦争孤児の会 金田茉莉」さんといいう方が作られている。

大変な労作である。ぜひご覧頂きたい。

この内、厚生省の「孤児調査」の紹介

厚生省が昭和22年末に「全国一斉孤児調査」を行っています。
 

 この報告書そのものは公表されなかった。国会図書館にもないそうだ。
全国戦災遺族会が作成した「全国戦災史実調査報告書 昭和57年度」という文書の中の「戦災孤児」という項目に、厚生省の「全国一斉孤児調査」が引用されているのが、唯一の現存資料ということのようだ。筆者は
当時大人であった戦災遺族は昭和22年末の「全国一斉孤児調査」を知っていたはずですから、収録できたのでしょう。
と記している。詳細は本文をお読みいただきたい。

 

調査は昭和23年2月1日現在の状況を知ろうとする断面調査である。対象は18歳以下の身寄りのないもの。
これを(イ)戦災孤児 (父母が戦死、空襲により死亡したもの) (ロ)引揚孤児 (ハ)一般孤児 (ニ)棄迷児(捨て子)に分類した。

養子縁組は、孤児が養子になった場合、親がいるとみなされ孤児でなくなる。
浮浪児は、住居がないので調査されなかった。
沖縄孤児は、まだ占領中でこの調査には入っていない

との著者の注釈がある。

下記が調査結果。


      孤児総数 123、511人

  年齢別(数え年)
         保護者別
   1歳~ 7歳  14、486人    親戚、知人に預けられた 107、108人
   8歳~14歳  57、731人    施設に収容された      12、202人
  15歳~20歳  51、294人    独立した生計を営む      4、201人

   孤児の種類  イ、 戦災孤児  28、247人
               ロ、 引揚孤児  11、351人
               ハ、 一般孤児  81、266人
               ニ、 棄迷児     2、647人
 

戦争孤児の多くは10歳前後の小学生年代でした。疎開している間に都市の親家族が空襲で死んでしまったために、大量の孤児が発生したのです。
 

金田茉莉さんはこう付け加えている。孤児数に算入されていない浮浪児が3、5万人(「朝日年鑑」)~4万人(朝日新聞)いたとされる。また養子に出された場合は孤児数に入っていない。
これらを勘案すると小学生の戦争孤児は10万人近くに上るとみられる。

 

昭和20年4月以降、小学1年以上は全員疎開となった。推測では全国で約90万人、東京だけで約50万人の子どもが疎開した。終戦後、東京に戻った孤児もいたし、地方に残留した孤児もいた。

東京空襲では300万人、全国の都市で1、300万人が家を焼かれ住む場所を失った。

親の死が確認されていない孤児は戦災孤児ではなく一般孤児に組み込まれている。終戦3年後の調査で行方不明であれば、そのほとんどが戦災死と考えて良いだろう。