アルゼンチン議会が「債務交換法」を可決したとの報道。一方、米地裁はこの計画を違法と裁定したそうだ。

まずは情報を収集してみる。

11日のロイター。

アルゼンチンの下院は11日、債務再編問題をめぐり、海外で保有されている同国国債をアルゼンチン法に基づく国債に交換したり、国内での利払いを可能にする法案を可決した。

この法案は上院では可決済みで、フェルナンデス大統領はこの日、法案に署名した。

今後、米バンク・オブ・ニューヨーク・メロンに代わって、ブラジル国有銀行のバンコ・ナシオンが国債の元利払い業務を受託する見通し。

一方、キシロフ経済財務相は、新国債への切り替えを望む債権者は少ないと認めている。


これで、元本の割引に応じて支払いを受けてきた債権者が、受け取りを継続することが可能になる。しかしそれに応じる債権者は少ないということだ。「ひょっとしたら元本を額面通りに受け取れるかもしれない」と思えば、当然、模様を眺めるだろう。

とにかく出口はひとつ作ったわけで、後は持久戦になる。

次は19日のロイター

法案成立を受けたキシロフ経済財務相は、米国法に準拠する再編した債券を自国法に準拠した債券と交換すると表明した。

これを受けた金融市場ではアルゼンチン国債価格が下落した。新たな債務交換の提案が嫌気されている。

2033年償還のドル建て割引債は2ポイント以上下落し71.33セントとなった。利回りは12.67%に上昇した。

とは言うものの、事実上のデフォルト(選択的デフォルト(SD))になってからすでに約1ヵ月が経つが、世界の金融市場にそれほど大きな影響は出ていない。アルゼンチン国債などハナから信用されていないからだ。


アメリカも早速反撃に出ている。

同じ19日付のロイター

米最高裁は、アルゼンチン国債の債務再編に応じなかった債権者への13億3000万ドルの支払いを命じた米連邦地裁の判決の見直し請求を退けた。

再編した債券の支払い期限までに解決策が打ち出されなければ、アルゼンチンは「テクニカル・デフォルト」に陥る。


8月22日 WSJ

違法判決を出したニューヨーク連邦地裁のトマス・グリーザ判事は「この債務交換計画の意図は司法判断を巧みに逃れようとするもので、実施が禁じられている」とし、「米国の銀行も含め、いかなる組織も協力が禁じられている」と強調した。

どうもこのグリーザ判事、自分の判断がアルゼンチン国民にどのような影響をもたらすかには、とんと興味が無いらしい。脳のブレーキのネヂが飛んでいるようだ。客観的に見ればハゲタカファンドとグルになっていると見られても仕方あるまい。


三菱UFJには以下のお知らせがある

保有する米ドル建てアルゼンチン国債はアルゼンチン国内法に準拠した債券であることから、今般の米国最高裁判所による利払い禁止命令の対象外であり、利払いは継続しております。