3日に翁長さんが名護にやってきて応援演説をしている。
次の一節に説得力がある。
沖縄の課題でひとつ上げるとしたら、米軍基地は沖縄経済発展の最大の阻害要因だということです.
終戦直後の総生産に占める基地依存は50%で、復帰時は15%に減りました。いまは5%の200億円ちょっとで総生産は4兆円です。
那覇の新都心地区は25年前まで米軍の住宅地域でした。返還時、軍用地料の52億円がなくなったら沖縄経済はだめになるのじゃないかとの話がありました。しかしいま52億円に代わって600億円の商売繁盛ができております。
雇用は180人でしたが、いま1万8千人で100倍。税収は6億円だったのが97億円、15倍です。いま沖縄は未来に向かって進んでいます。
…私達は心を一つに「オール沖縄」、「イデオロギーよりはアイデンティティー」で団結しなければなりません。そうしなければ日米両政府に勝てるものではありません。
自民党員でもその気になればこのくらいの計算はできるのです。普段はできるのにできないふりをしているのでしょう。

なお、赤旗ではアイデンティティーに“主体性”とルビを振っているが、これはちょっとおかしい。沖縄人としての共通性ということだろうと思う。10万県民を失った沖縄戦、その後の祖国との分断と軍事支配、復帰後も続く本土との格差、これらの体験を共通して持っているがゆえの共通性…
これがアイデンティティーだ。そこから出発しなければならないということだ。
それは日本全体として言えば、無謀な戦争と侵略、多くの生命の無駄死に、それらをもって購った戦後の平和、これらの共通体験を元に団結すべきだということになる。
非常に重要な指摘だと思う。