機能のゲルストマン症候群の話は、途中から何やらわからぬ次第になっている。人の悪口言い始めたら、もうヤバイ。

要するに、頭頂葉に障害が発生するとどのような症状が出るのかということで、それは負の形で頭頂葉の機能を示していることになる。

ただしその分野にフィードされた神経線維の損傷(離断症候群)も同じ症状を呈する。また脳の高次機能は、連合機能であり、他の失調とカブるところがあるため、過大評価にならないよう評価しなければならない。

「失書・失算」症候群はおそらく頭頂葉障害の中核をなす概念だろうと思うが、「失書・失算」そのものは、他の疾患の部分症状として出てくる可能性もある。

と、ここまででトメておくべきだったのだ。

昨日は「失書・失算」症候群がどういう機序で起きるのかを推察してみたが、その前に頭頂葉の働きについて現在の研究水準をレビューしなければならない。

…などと偉そうに言うが、結局ネットの文章を読むだけの話だ。


頭頂葉の働きは階層性があって、元々は体の感覚を認識したり,いろいろな複雑な動作を司る。この辺りは小脳と似たところがある。

さらに頭頂連合野といわれ計算など高次の脳機能も司っている、というのが大脳生理学的理解。

なぜそうなったのかという発生学的理解はとりあえずおいておく。

次に、欠損ないし障害症状。ここでは失書・失算は除外し、失認に焦点を合わせる。「失認」と書いたが、正確には失認・失行である。

1.空間失認: 左側半分に見えているものを無視するという症状です。見えていないわけではありません。

2.身体失行: 自分の体の半分を無視する結果、たとえば衣服を着ることがうまくできなくなります。

3.構成失行: 立体的な図柄を描いたり,積み木がつめないなど、空間の構成ができなくなる。1.2.が優位脳側の障害で起きるのに対し、これは逆側の障害によるとされる。

5.観念失行: 料理や工作など、複雑な一連の動作ができない。時間軸の概念が失われるということでしょうか。

これを解剖学的に局在しようとすると、ほとんど言葉のジャングルの世界に入りそうなので、ここはスルーしてホムンクルスだけ触れておく。

homunclus

この内、感覚野が頭頂葉の主要な働きとされてきた。その後ろには視覚空間関係を生み出す分野があり、体性感覚と統合される。

ゲルストマンは、そのあたりに計算,書字,左右見当識,手指の認識を司る分野があると主張し、ゲルストマン野と名づけているのだ。これはうかつには首肯できない。


ということで、失書・失算がなぜ頭頂葉の損傷で起きるかの説明は、とりあえずは不可能。