25日の赤旗第3面で1ページを使った原発関連のインタビューが組まれている。

題名は「原発の経済性を問う」で、話者は立命館教授で環境経済学の大島堅一さんという人。岩波新書から「原発のコスト」という本を出しているので、そのダイジェストといったところ。

記事は率直に言えば肩に力が入りすぎていて、ゴタゴタとして読みにくい。さらに質問と回答がすれ違っているところが多く、結構イラつく。

質問を無視して回答の中から要点を拾っていくことにする。

1.損害賠償責任はどうなったか

賠償と除染費用など事故対策費は国の責任となった。大島さんの計算では、総額は11兆円と推定される。これにより東電の破産はなくなった。

それ以外の費用は電気料金への転嫁を認められた。一番大きいのは原発の維持費で、年間1兆円以上になるが、これが電気料金に上乗せされている。

2.東電のモラルハザード

政府は「原子力損害賠償支援機構」を設立した。政府が「機構」に国債を交付し、「機構」がそれを現金化し東電に交付して、東電はそれを賠償に当てている。

政府は他にも金融機関の東電貸し付けに保証を与えている。これにより金融機関の連帯責任は回避されている。

この辺りは、当初から「破綻処理」論として明らかにされている。当ブログでも何回かにわたり触れてきた。

ということで、最後の再生エネルギー問題での見解が目新しいところ。

…制度運用の失敗やほころびがある。太陽光に偏っている。しかし大枠では成功に向かっている。

…ドイツ問題(原発廃止したドイツが電気料金高騰を来している)には直接答えず、「悩みのレベルが違う」ということで済ましている。


私としては

1.当面は原油とリンクさせないLNGの独自供給ルートの確保。

2.長期的には、電気という形にこだわらずに、総合的エネルギー問題として方向を出す。

3.再生可能エネルギー問題は、本質的には環境問題の中に位置づけるべき課題。

4.自然エネルギーや地産地消は、本質的には地域開発の問題として位置づける。

5.水素ネットワークや蓄電システムは、本質的には次世代技術構築の課題として位置づける。

ということで、少し問題を整理すべきだと思う。

もちろん、大前提となるのは地球の有限性であり、原子力発電システムの廃棄であるが…