日産自動車の見通しが暗い

「変貌する経済」という連載記事で、日産自動車の苦境が明らかにされている。

目下、日産は「日産パワー88」なる目標を掲げている。営業利益率8%、ターゲット市場占有率8%を達成するというものだが、実際には2期連続で中間決算を下方修正している。13年度決算はかろうじて増収増益は保ったものの、円安効果を除けば実質減益だった。

円安効果は一過性のものであり、このままではそのツケが14年度決算に持ち越されることになる。

理由ははっきりしていて「技術の日産」が技術を失ったからだ。ゴーン社長が技術スタッフまで大規模削減をおこない、大量の人材が流出した。

「テクニカル・センターのスタッフ1万人のうち3千人が派遣社員。開発部門の中枢に派遣を入れているのは日産だけ」という証言がある。

しかも09年、日産はその技術派遣3千人をいっせいに契約解除した。

もはや日産にヒット商品を生み出す力はない。日産の首脳は株価の維持しか念頭になく、そのつけを払わされる日は近いという。