原水爆禁止2014年世界大会・国際会議の「宣言」が発表された。

かなりの長文であり、きっと読む人などあまりいないと思うので、要約を紹介する。

なお、この大会はマスコミ用語で言えば代々木系の「原水協」の世界大会で、毎年、世界大会に先立って国際会議が開かれている。

核兵器以外の課題も盛り込まれているが、ここでは核兵器の問題に絞る。

まず核兵器の罪悪が3点にまとめられて列挙される。

1.被爆者は、病と心身の傷、健康不安など、はかり知れない苦しみをいまなお強いられつづけている。

2.核兵器は、人類の生存への脅威でありつづけている。

3.一握りの国が核兵器を独占しつづけている。

声明は、核廃絶のもっとも主要な道程として、「核兵器全面禁止・廃絶条約の交渉を開始」することをあげる。具体的には来年4月に予定される「核不拡散条約(NPT)再検討会議」に全精力を集中するようもとめる。

声明は、非核勢力が「核抑止力」論と対決するようもとめる。

「核抑止力」論は、先制攻撃も含め必要とあれば核兵器使用も辞さないとするものである。

それは1.恐怖による支配の論理であり、2.大国の「国益」のための横暴であり、3.他国の核兵器保有を誘発し、結果として安全への脅威を増大させている。

ことなどにより、「一片の道理も道義もない」論理となっている。そのことを徹底的に明らかにすることが大事である。

核抑止力論は通常兵器をふくめた「抑止力」論と結びついている。核兵器のない平和な世界を実現する上で、この問題は避けて通ることができない。

あらゆる紛争・対立を平和的・外交的に解決することは、ますます重要となっている。

後はスローガンが列挙されているが省略。


ということで、来年の「NPT再検討会議」に向け、「核抑止力」論、さらに一般的な「抑止力」論を串刺しにして論破するための理論武装が求められていることが分かる。

「宣言」を起草した冨田起草委員長の挨拶が同じ紙面で掲載されているが、こう語っている。

(日本政府は)「抑止力」だとうそぶいて、「戦争する国」への動きを強めています。そのことに、渾身の怒りを表明します。

ということで、「抑止力」論が我々の目前に迫られた課題でもあることを訴えている。

「勉強しなくっちゃ」とは思うが、とりあえずどう手を付けたのか分からないでいる。