鈴木頌の発言 国際政治・歴史・思想・医療・音楽

中身が雑多なので、右側の「カテゴリー」から入ることをお勧めします。 http://www10.plala.or.jp/shosuzki/ 「ラテンアメリカの政治」がH.Pで、「評論」が倉庫です。「なんでも年表」に過去の全年表の一覧を載せました。

11月4日の記事で、占拠運動の最初の成果として、ラピッドカード手数料徴収計画の撤回をあげたが、オハイオ州の住民投票はケタが違う。真っ向からの力勝負でティーパーティに勝利した大闘争だ。

この住民投票は、改悪された公務員法に対し、法律の廃止をもとめたもの。

対象となった法律は、去年の選挙で当選したティーパーティ派の知事が、公務員の団体交渉権を剥奪し、その上で医療保険給付や年金の引き下げを図ろうと提案したもの。この提案は州議会の賛成を経て、今年3月に成立した。

公務員組合は、労働者の基本的権利の剥奪だとして糾弾するとともに、以下のように訴えた。

①富裕層に富が集中する一方で、中間層の所得が停滞している。この中で公務員の権利を奪い生活を脅かすことは、中間層全体の活力をさらにそぐ結果となる。
②公務員の地位が不安定になれば、地域社会にも悪影響をもたらす。

なかなか一般市民には飲み込みにくい論理だが、この論点で、住民投票を求める署名を開始した。

オハイオ州はエリー湖に面し、クリーブランドを抱える大きな州、人口も1千万人を越える。北海道と東北を合わせた規模だ。ここで署名運動は130万人を結集することに成功した。

そして8日の住民投票では60%を越える支持を獲得し、改悪法を廃案に追い込んだ。

すさまじい底力だと思う。そしてティーパーティの躍進は一過性のものに過ぎなかったことが分かる。そしてウォールストリートの占拠運動が、いかにアメリカ国民の琴線に触れつつあるかが実感される。

この闘いから、私たちは多くのものを学び取る必要があるようだ。とくにスローガンの件では、赤旗報道ではいまひとつ不分明だ。フォローを期待したい。

タンゴ名曲百選 その27でハイチの音楽にちょっと触れたが、その後なんとなく気になっていた。最初はブークマン・エクスペリアンス(Boukman Eksperyans)と書いたが、やはり違う。もう20年も前の記憶だからあやふやだったが、ブークマンは割とメッセージ性の強いシングアウトっぽい音作りだった。

とはいうものの、他のグループの名前が出てこない。そこで苦し紛れにブークマンと書いたが、のど元に骨の引っかかる感じが取れない。

そこで本日は少しグーグルとyoutubeで、思い出し作業を行った。案外簡単に名前が出てきた。日本語のウィキペディアでハイチ音楽と引いたら、ブークマン・エクスペリアンスと並ぶ80年代後半のルーツ・ミュージック運動の代表だったブーカンギネ(BOUKAN GINEN)である。私の記憶ではもうひとつララ・マシーンというグループがあったと思うが、こちらは検索には引っかかってこない。

聞き比べてもらえば分かるが、ブークマンは基本的にはメレンゲである。これに対してブーカン・ギネは何といったら分からないが、とても複雑でとっつきが悪い。基本的には4拍子なのだが、一拍が三連符でなので掛け算すると12分の4拍子なのだ。しかも三連符といってもひとつの音符が二分割されている。だから4拍子の1小節のなかに音符が24個あることになる。

メレンゲも大変忙しい音楽だが、音符の数からはその上を行っている事になる。その割には変にゆったり感があるのだ。アヒルの水かきのように水面下は大変忙しいが、表面上はそんなそぶりを見せないというのが、アフリカ流の優雅さなのだろう。昔アフリカの留学生に踊りを手ほどきしてもらったことがあるが、まさにそういう感じだった。タップダンスと似た美意識なのだろうか。

もっとも最近のビデオを見ていると、ブーカンギネもメレンゲのほうに移行しているようで、そう大差はなくなっている。どちらかといえば、ブーカンギネのほうが洗練されていて、ハイソな感じなのかな?

Boukan Ginen - Ede'm Chanteはお勧めだ。

TPPは経済政策というより政治的選択だった」と、1年前に日刊ベリタ編集長のさんが指摘している。

これによると、

ASEANとの連携では中国がすでに主導権を握り、鳩山由紀夫前政権は東アジア共同体を政権の目玉として打ち出して、こともあろうにこの地域の経済連携から米国を締め出すそぶりさえみせた。
落ち目の米国にとって、TPPはこの地域で米国が中国に対抗して主導権を取れる唯一の経済連携グループとなった。

TPPは菅政権にとって日米同盟を立て直す切り札だったのだ。

ということになっている。つまり、TPPで日本はアメリカに恩を売るつもりだったということだ。若干うがちすぎの嫌いもあるが、1年前にこれだけのことを見通したのだから、先駆的であることは間違いない。

と書いたが、その後いろいろ調べてみると、どうもメディアは最初は日米同盟を前面に出した論調を展開していたらしい。
それが途中から変わって、自由貿易だとか、韓国に負けるなとか言い出したようだ。どうも不勉強でよく分からないが、その辺の経過はよもぎねこ♪さんのブログに詳しい。

【北京=高橋哲史】中国の兪建華商務次官補は7日に記者会見し、環太平洋経済連携協定(TPP)への中国の参加について「現時点でいかなる国、組織からも誘いを受けていない」と述べ、立場を表明する段階にはないとの考えを示した。

 兪次官補は「TPPは非参加国にも開放的であるべきで、排他的な貿易協定になってはならない」と述べ、TPPの経済ブロック化に警戒感も示した。

11月7日 日本経済新聞

米倉発言と合わせると、これはかなり重大なニュースだ。
アジア・太平洋地域の開かれた関係を構築することをうたい文句にしながら、実は最大の国の一つである中国を最初から排除していたことになる。
ここはぜひ事実関係を明らかにしてもらいたい。

米倉会長がまたヒットを飛ばした。
TPP途中退席などもってのほか、と一喝し、「ヒヤカシ参加」論を蹴飛ばした米倉会長、今度は第一回国家戦略会議で次のように発言した。

(TPPは)、外交・安保の基準である日米同盟の深化、アジア太平洋地域における安定的秩序作りといったことから不可欠な政策課題であると思います。

賛成派の全員が、心で思っていても、とても口に出せなかった言葉を、ズバッといってくれました。

つまりTPPは、日米同盟が仮想敵国とする中国への警戒感を最大の前提とする、かなりきな臭い同盟作りの一環だということです。

そういえば中国の通商担当者が、TPPに対する態度を聞かれて、私たちは参加を要請されていないと答えていたような気がします。少し調べてみます。

佐々木議員の代表質問で、面白い話があった。

昨年11月、経団連の副会長が「減税分は、国内における投資の拡大、雇用の創出につなげていく。5年後に84兆円、10年後には104兆円に国内投資を拡大する」と述べたそうだ。
これに感激した菅首相は「すばらしい提案をいただいた」と大喜びし、法人税率引き下げを決意したといわれています。

しかし実際には、大企業で増えた利益のほとんどが内部留保、配当、役員給与に分配され、労働者の給与総額は引き下げられた。

経団連の副会長は嘘をついて減税を「勝ち取った」ことになるのだろうか?


いまからでも遅くはない。減税分をそっくりそのまま復興税として取り立てよう。「痛みを分かち合おう」というが、それでも大企業は痛みを分け合ったことにはならない。
証券優遇税制は期限切れになっている。この延長をやめれば、年間1.7兆円がでてくる。
消費税1%で年間2兆円といわれるが、結局それは金持ち優遇のために使われることになる。

欧州金融市場でイタリア国債が売られている。
10年もの利回りが6.6%にまで上昇した。これはユーロ導入後の最高水準であり、持続不可能とされる7%水準に近づきつつある。

ギリシャ、アイルランド、ポルトガルでは、10年もの国債利回りが7%を越えたとたんに、利回り上昇に歯止めがかからなくなった。このことから、金融専門家は7%を「債務危機転落の分水嶺」と呼んでいるそうだ。

7日のユーロ圏財務相会議は、EFSFの保証を1兆ユーロにかさ上げすることで合意したが、財源は依然未定である。頼みは新興国とIMF、しかしともに慎重な姿勢は崩していない。とくに新興国は、「最後の貸し手」についてのドイツやベネルックスの本気度を疑っている。

最終的にIMFが出動するとなれば、ユーロはドルの補助通貨となることになる。加盟国にとってユーロに留まるメリットは失われる。

それはそれでよいのだが、IMFが出動するということは、現在の出資比率を維持するなら、ドルの大量発行ということになり、連邦債の格下げとなってアメリカの首を占める。他方ではユーロ圏の経済規模が一気に縮小することになり、国際決済の2割以上を占めていたユーロが紙くずになることになる。

スティグリッツの予言ではないが、世界は歴史のツケを払わなくてはならなくなる。

当面は、一刻も早くユーロの紙幣を印刷しまくる体制を作るしかない。その前にギリシャの経済再建方針を出して、この問題にカタをつけるべきだと思う。

TPP、やっと憶えたら、どうやらぽしゃるような雰囲気。
日本もまんざら「あほ」ではないと証明できてうれしい。
NHKニュースが悔しそうに自動車工業会のコメントを放映している。民主党の前何とか大臣、亀井静香、その他褒めてやっても良い人がたくさんいる。
原発とあわせて、財界・マスコミ連合軍相手に二連勝だ。まだ祝杯には早いが。
民主党の地すべり的大勝利も、小泉・自公路線礼賛論との戦いという意味では勝利といえるので、三連勝といえるかもしれない。
その中でも今回の勝利は大きい。アメリカとの闘いにおける勝利ともいえるからだ。皮肉なことだが、アジアへの窓口を広げるといううたい文句のTPPを阻止することで、逆に日米同盟主軸から「アジア同盟」への門戸が開かれるということになりそうだ。TPPを蹴っ飛ばした足がどこへ向かうかが、必然的に問われるからだ。
自動車工業会がTPPを最後まで主張したことで、誰が日米同盟を主導しているのかも明らかになった。「6重苦」を唱えるトヨタと自動車工業会である。

日米構造協議を勉強して財界がどこまでひどいかが分かった。彼らは半導体協議で日本の半導体の未来を売ったのである。
半導体ばかりではない。日本では飛行機も作れない。ロケットも作れない。ペースメーカーも作れない。原発で分かったのは原子炉も作れないということだ(こんなものは作れなくてもよいのだが…)。
元々は作れないのではなく、作らないことに決めたのだ。なぜか、アメリカに自動車を売る見返りだからだ。自動車産業は自分のために子供を売り、今度は親を売ろうとしている。
国際競争力というが、こうやって裾野を切り落としていくことは、結局国力を削ぎ落としていくことになるのではないか。
そうまでしてしか国際競争力を保てない産業は、すでに国際競争力を失っているともいえる。であるとすれば、そういう産業分野に何時までも未練を持つことはお互いのためにならないと思う。
これから始まる一体改革との戦いも、根本的にはそこが問われる戦いとなるだろう。問題は増税ではなく、法人税減税と金持ち優遇税制である。企業と富裕層から払うべきものはきちっと払ってもらう。その上で金が足りないなら、国民は甘受するしかない。
これがガバナンスというものである。

「いつもニコニコ現金払い」ならば、貨幣は価値尺度として機能するだけである。
支払いが分離した下では、貨幣は一時的な媒介的な形態ではなく、価値の宿ったもの、「絶対的商品」として現れる。
貨幣が持つこの二面性は、売買のシステムの破綻したとき、すなわち貨幣恐慌において爆発する。
貨幣は、突然にかつ媒介なしに、計算貨幣というただ観念的な姿から硬貨に急変する。

たった今まで、投資家と金融機関は繁栄に酔いしれていた。金融資産や商品を富と錯覚し、貨幣などは空虚な妄想だと断言していた。
ところが今世界市場には、ただ貨幣だけが商品だという声が響きわたる。鹿が水を求めて鳴くように、彼の魂はこの唯一の富、貨幣を求めて叫ぶ。

貨幣の現象形態は何であろうとかまわない。支払いに用いられるのが何であろうと、金であろうと、銀行券などのような信用貨幣であろうと、貨幣飢饉に変わりないのだ。
マルクス「資本論」第一部

恐慌は(物々交換に始まる)販売と購買が時間的・空間的に分裂し、そこに中間項が挟まれることから生じる。
しかし販売と購買の分裂は恐慌の原因ではなく、「もっとも一般的・抽象的な表現における恐慌そのもの」である。
したがって、問題はこう立てられなければならない。

「なぜ、恐慌の抽象的な形態、恐慌の可能性をふくむ形態が、抽象的可能性のレベルから現実のものに転化するのか」

それは資本主義的生産の一般的な諸条件から説明されなければならない。

貨幣が発展して支払い手段となったときから、恐慌は貨幣恐慌となる。
貨幣の発展から生じる恐慌の「形態」変化を、経済学者たちは恐慌の原因だと言い立てるが、そんなことに心を煩わせるのは、まったく余計なことである。
マルクス「剰余価値学説史」より

(恐慌は)個別的な経済現象ではなくて、ブルジョア的生産過程のあらゆる要素の矛盾が爆発する世界市場の大暴風雨である。
それなのに人々は、この大暴風雨とそれを防御する対策を、見当はずれの方向にもとめている。それはこの過程の最も表面的でもっとも抽象的な領域、つまり貨幣流通の領域である。
経済的気象学者たちの学派の理論的前提は、「純粋な貨幣流通の諸法則」というドグマに他ならない。彼らに残された仕事は、信用流通や債券流通をこれらの「諸法則」に従わせることだけであった。
マルクス「経済学批判」より


「純粋な貨幣流通の諸法則」に代えて、エネルギー保存の法則を当てはめるなら、生産へのエネルギーは、民衆の怒りと社会変革への欲求という形で蓄積されているのであろう。
それが解放されたときどうなるか、たとえば南米の社会変革と経済発展が示唆しているのではないだろうか。



2,3日前のブログでオークランドのストライキの記事を紹介した。

そのとき気になったのは、占拠運動の若者たちにストライキを決行するような才覚があるのか? ということと、なぜ1万人のデモ隊がオークランドの港に向かったのか? ということである。

そこでネットで調べて見たところ、以下のような動きが明らかになった。

日本語情報の多くは、中核系諸君のサイトを参考にさせていただいた。彼らはどういうわけかアメリカの港湾労組とコンタクトがあり、そこから情報を収集したようである。

以下、時系列で紹介する。


10月10日 青年たちが「オークランドを占拠せよ」行動を開始。その後10日あまりの間に市庁舎前の広場に150のテントが設営される。

10月25日 オークランド市警、市庁舎の前に張られていた占拠運動のテントを撤去。警察は、催涙ガス銃を人々に向けて至近距離から発射、抵抗する参加者90人を逮捕する。

10月26日 占拠運動の参加者グループ、港湾労働者の支援を受け市庁舎前広場を再び占拠。11月2日に市民ゼネストを決行すると宣言。

10月27日 デモ参加者に対する警官隊の攻撃。デモ参加者で帰還兵スコット・オルソンが頭蓋骨骨折で重態となる。オルソンは海兵隊員として二度にわたりイラクに派遣された経歴を持つ。

10月28日 港湾労働組合の幹部が連名で、1934年のゼネストの伝統を引き継ぎストライキを決行すると宣言。

10月29日 港湾労組、チームスターがストライキ突入。港湾機能がストップする。

11月01日 ストライキ前日までに教員組合、市役所労働組合、チームスターズ、建設労組、看護師組合、食品労連などがストライキ決議。アラメダ郡中央労組評議会(100労組、10万人)がストライキ支持の決議。

11月02日 市民ゼネストが決行される。港湾当局は安全が確認されるまで港湾を閉鎖する。


レーニンがどこかで「労働組合は活動家の最高の養成場所である」というようなことを書いていたが、今アメリカでそれが実証されているのは皮肉なことである。

スティグリッツが半ばやけっぱちな発言を行った背景は、欧州中銀(ECB)と各国中銀の強い抵抗にある。

10月12日、欧州委員会のバローゾ委員長が銀行自己資本の増強手順を示した。

銀行資産査定のやり直しを前提に、1)銀行による増資、2)当該国政府の公的資金注入、3)EFSF資金を使った注入の3段階からなるもの。

さらにバローゾは欧州安定メカニズム(ESM)の発足を前倒しする方向を示した。ついでに言ったみたいに聞こえるが、これがバローゾ発言の核心だ。そこまで踏み込まなければ展望は出せないよということである。

マーストリヒト条約は、通貨の一元的発行とその下での各国財政政策の調整をふくめていない。したがって、たしかに条約の改正なしにはESMの実現は困難だ。

しかし、ESMに準じたメカニズムを編制し発動することは、可能だし不可欠となっている。というのがバローゾの判断だろう。それはスティグリッツも同じだ。

バローゾはさらに、「条約の改正が現在の問題の“唯一の解決策だ”と指摘するのは全くの間違いだ」と指摘した。これは明らかにECBに対する当てこすりである。

「中期的」に条約改正の必要性は否定しない。「本格的なユーロ共同債」の発行にはそのような措置が必要だ。

「しかしわれわれには今の段階で下せる決定がある。今すぐにだ」

このバローゾのアジェンダ提案にたいし、欧州中銀幹部はいっせいに反発した。いやらしいのは、反対の根拠が形式論理だということだ。

反対派の中心人物はシュタルク専務理事。かれは17日に欧州議会に出席し以下のように証言した。

①ユーロ共同債では問題は解決しない。政府の資金調達方法として実現可能なものではない。むしろ財政改革へのインセンティブを弱める。

②ECBにこれ以上の方策を要請するのは中央銀行の領域を踏み越えるものであり、中銀の独立性にとって問題。。

③ユーロ圏諸国が新たな危機を防止するには形だけではない真の政治統合が必要だ。そのためには純粋な経済統合が必要だ。これはマクロ経済上の目標に関する国家主権を放棄することを意味する。

④そしてユーロ圏諸国の経済主権の一部の「移管」をもとめる。政治的な統合が進めば、ユーロ圏共同債はひょっとしたら可能かもしれない。

その前日、フランス銀行のノワイエ総裁も、ユーロ圏各国が共同債の発行を検討できるようになるためには「極めて強い統合が必要だ」と述べた。

29日には、クノット・オランダ中銀総裁(ECB理事)が以下のように発言している。

①ユーロ圏共同債は加盟国の流動性問題・財政問題が他国に波及するのを防止する効果がある。共同債は持続可能な手段と考える。

②ただ、健全な国家財政を確立するための制度的枠組みの構築が必要だ。実施はその後の話だ

③危機は財政政策や銀行の脆弱性に起因するものだ。したがって金融政策が解決策にはなり得ない。

一見、シュタルクより当たりは柔らかいが、言っていることは同じだ。ECBといえども、理事はそれぞれの国の中銀代表であり、その国の金融界の代表であり、その地位を手放す気はありませんよと言っていることになる。

彼らは一つとして価値判断を行っていない。彼らの言い分は二つしかない。一つは共同債は手続き上で筋違いです、ということ。もう一つは中銀は政府ではなく、独立した機関だから、EUがどうなろうと責任を負う必要はないということである。

おそらくスティグリッツは(そしておそらくバローゾも)頭に血が上ったものと思われる。ただスティグリッツは捨て台詞がはけるが、バローゾにはそれは出来ない。


共同債はいいことづくめのようではあるが、一番肝心なところ、それが国際的に信任を受けられるかどうか、トリプルAが持続できるのか。できるとすればその保証は何か。 もう少し勉強が必要だ。



アメリカのNPO「公正な課税を求める市民」が大企業の法人税を調査した。
対象はフォーチュン番付の全米上位280社。対象期間は08,09,10年の3年分。
その結果GE,デュポン、ボーイングなど30社が3年間法人税を払っていないことが明らかになった。これら30社の3年間の総利益は1600億ドルに達する。彼らだけで560億ドル(5兆円)も税金を免れた計算だ。日本で言うと消費税1%で2兆円とされるので、2.5%分に相当する。

ほかにも3年のうち法人税ゼロの年があった企業は78社に達する。

280社を合わせてみると、3年間の平均実効税率は18.5だった。法定税率は日本と同じ35%だが、実際には各種の優遇措置により半分に減らされていることになる。

国家の仕組みが、法定税率による税収が正常に存在していることを前提として運営されている以上、これでは財政赤字が増えるのは当然である。

まずは実効的に35%の法人税がかかる仕組みを整備することが必要であろう。研究開発など各種優遇が必要であれば、法人税は40%に引き上げた上で行われるべきではないか。

Stiglitz Says European Union's Framework Is Flawed

というビデオがある。40分近いインタビューだが、情けないことに何を言っているのかわからない。
Oct. 26 (Bloomberg) -- talks with reporters about the European debt crisis and Federal Reserve policies. He spoke in Toronto on Oct. 25.

おそらくこの談話を要約したものが、例の「予言」になっているのだろうと思うが…

Nobel Prize-winning economist Joseph Stiglitz said the euro currency could dissolve “any time now,” and that the nations of the euro area are unlikely to “really” solve their sovereign debt crisis.

Speaking to reporters in Toronto, the Columbia University economics professor said a big crisis in Europe would likely spread across the world.





日ハムは、結果的には良くやったといっていいだろう。

打線
個人成績は惨憺たるものである。レギュラー陣に打率1割台がごろごろいるんだから、そもそも勝てるのが不思議である。
前半は投手陣のがんばりで持ちこたえたが、結局最後まで打線は甦らず、投手陣も最後には崩壊した。
打率の良い順に日替わりで打線を組むという方式は、結局は打線をだめにした。それなのに陽を2番にすえ続けるということだけは、かたくなに守った。大野を使い続けるのも最後までやめなかった。
梨田監督は4年間で「イテマエ打線」の再現を目指したのかもしれないが、日ハムには合わない。残塁数が増えるだけだ。
他にいないのなら2割3分の4番打者がいたって良い。しかし2割3分の4番打者はどういう打撃をしなければならないかを考えるべきだ。
とりあえず、走りこまないとだめだろう。贅肉がつきすぎている。小谷野さん、あんたのことだよ。
ひざが弱い。直球待ちしていて変化球が来たときに、体が泳いだときに、わずかにバットが出し遅れたときに、球をバットに載せてから返すまでに、耐えられるだけの膝の遊びがない。膝を支えるのは大腿直筋と四頭筋、走るしかない。
陽の頭は新庄同様鍛えようがない。6番あたりで好きなようにやったほうが良い。
野球は1番から4番までの4人で点を取るものだ。他の5人はたまたま打ってくれればなお良いとしたものだ。良いトップバッターと良いセカンドバッターがいてシュアーな3番と4番がいれば良い。二人が平均3割なら、6割の確率で点は入る。1試合で4回打順が回れば、それだけで2点は確実だ。
糸井は1番だ。田中が三番だ。いい右の2番を育てなければならない。肩のいいショートだ。バントを着実に決められるなら、打率は1割台で十分だ。これが高校野球だ。これをやらなかったために今シーズン何点を失ったか。2軍は打撃だけを重視せずに、早くこういう選手を育ててほしい。中田は四股フォームでストライクゾーンを狭くして、内角高目を克服したかに見えたが、やはり打ちにくいのだろう、また元に戻した。そのとたんにまた内角高目にあごが上がって、致命的欠陥になった。
内角高目を打つなら、重心を後ろに残す遠心力打法ではだめで、巨人にいたデーブ大久保の大根切り打法しかない。ここのしのぎが出来上がれば4番バッターだろうが、もし恐怖感があるのなら、これで終わりだろう。清原のように暴力的に内角高目を封じる方法もあるが…
稲葉は4番がよければまだ5番を打てる。1塁の守備も安心して見ていれる。外人二人はさようなら。

守備
大野捕手は捕手で続けたいのならよそに行ったほうが良い。とかくしきりたがるのは、女房役として出すぎたまねだ。先頭バッターへのフォアボールで失った試合が何試合あったことか。
とくに中継ぎは一球命で出てくる。「一生懸命受けさせていただきます」で十分だ。宮西や増井にコントロールを要求してはだめだ。好きなように投げさせろ。
左投手への配球がおかしい。内角高めの球が使えない。左に強いバッターには決して打たせてはだめだ。それより打ってみろよ。
金子は体調が悪くて出られなかったのか、出してもらえなかったのか。指名代打でなく、指名守備というのがあれば良いのに。テレビだと捕球の直前からしか映らないけど、球場では守備は打撃以上の見ものなんですよね。鮮やかな併殺プレーというのは、その晩寝ていてパァーっと目に浮かぶものです。クライマックス第一戦で、中継に入った金子が眼にも止まらぬ早業で本塁送球し見事タッチアウト、というのは現場で見たかったですね。
糸井はライトに行くべきでしょう。俊足強肩はわかるけど、外野は3人で守るもの。センターはその要です。シーズン中、陽との交錯が何回かあったけど、陽を叱れないのならセンターを守る資格なしです。
それにしても来シーズン、田中の守備が心配ですね。CSのエラー、あまりにも印象が悪い。セカンドの守備は目立ちますが、いいショートがいるからこそ引き立つのです。これからは金子が相手とは行かないとなると、「昔は良かったんだけどな」といわれそうな心配もあります。

投手
いないんだからしょうがありません。札幌に来たころがそうでした。とにかく2回試合をやったら1回は、最初から投手がどうしょうもなくて、試合にならなかったのです。
それを中継ぎ陣をしっかり作ることで3試合に1試合に減らしたのです。一つのカードが3試合セットで組み立てられているのだから。これでいくしかありません。
武田勝は今の猫背フォームを何とかしないとだめです。ホークスのランナーは勝の手からボールが離れるころは、もう二塁ベースの近くまで行っています。完全になめられています。外野がラミレスならそのままホームまで突っ込むのではないでしょうか。
外人二人、とくにウルフは後半戦、完全に読まれました。二人で20勝の期待はとても持てません。
中村、矢貫が何とか独り立ちして試合を作ってもらうことになりますが、
今までも投手というのは彗星のように現れて、何とかしてくれるものです。逆に言うと何年か期待されながらだめという人はたいていだめです。それが他球団に行くとなぜか再生したりするものです。八木さん、吉川さん、さようなら。
だから一軍、二軍絡めて投手コーチが大切です。おそらく投手というのはチームをまたがってグループとして育てる観点が必要だと思います。だからそういう人脈の中から投手コーチを選任する必要があります。
高校野球といいましたが、この分野だけは絶対にプロ野球の世界です。中継ぎのような一芸名人の世界は高校野球には絶対存在しません。調子が良いからといって回をまたいで投げさせるなど狂気の沙汰です。
栗山さんは、チームのダグアウトやブルペンを丹念に回って人的関係を作り上げてきた人と聞いています。ここがプロとして一番差がつくところ、栗山さんへの一番の期待です。


11月2日、西海岸の大学町オークランドで「オークランドを占拠せよ」の呼びかけたデモに1万人が参加したという。オークランドといえば、ベトナム反戦運動の発祥の地だ(正確に言えば隣のバークレイ)。50年ぶりに昔の友にあって、「元気でやってるぞ!」と声をかけられたような気分だ。
注目されるのは UC の反応。大学当局が職員1300人に自宅待機を指示したという。あのときの弾圧姿勢から見れば180度の転換だ。たぶんあの頃やられた連中が、いまは当局内部にいるのだろう。
それにしても1万人はすごいなぁ
たぶん「若者はどこにいるんだ?」くらい、おじさんたちが出張ってるんだろうな、と想像している。

米下院は前回選挙でティーパーティ派が躍進。反民衆派の牙城となっている。
この間、一貫して反オバマ、反改革で動いてきたことはご承知の通り。
とくに最近では、政府の打ち出した雇用対策法案に対して、富裕層増税に反対する立場から成立を妨害している。
ウォール・ストリート占拠運動も明らかにこの連中を標的としている。

したがって彼らへの支持率がどう動いて行くのかが、アメリカ政局の焦点となっている。
ギャラップ社の世論調査が発表されたが、議会を支持するという国民はわずか13%に下落した。

これを見たオバマは、これまでの融和的態度をやめ、対決姿勢を示すことにより自らの支持を拡大しようとしている。

こんな時期に、まだ馬鹿なことをしいることが明らかになった。「われらは神を信じる」という米国の公式標語を再確認するという決議を、数を頼みに成立させたのである。

オバマは演説でこう言ってこき下ろした。
記念コインのデザインについて議論しているわけじゃあるまいし、そんな決議で人々に職が戻るのか。雇用対策をやる時間がないといいながら、そんな決議を上げる時間はあるのか。

数ヶ月前の債務上限議論のときとは、ずいぶん雰囲気が変わった。もはや大方の国民にとって、ティーパーティは悪者・愚者になりつつあるようだ。これもウォール街占拠行動の賜物なのか。

証券三社の9月中間決算がでてきた。いずれも赤字決算となっている。野村は前年同期プラス34億円からマイナス283億と300億の減益。
対応としては、不振の欧州を中心に人件費など1千億円の削減を図る計画。

まぁたしかにリーマンの欧州資産など買わなきゃ済んだ話。ただ仕手戦を仕掛けてずっこけたMFグローバル・ホールディングスとは性格が異なる。

バンカメが発行するデビット・カード。アメリカのようなカード社会では生活上不可欠なアイテムとなっている。これの利用時に手数料をとろうというのがバンカメの目論見だった。
赤旗の報道によると
計画発表から1ヶ月で、反対運動が巻き起こり、ボイコット運動も提起されていた。ウォール街占拠運動でもスローガンの一つになった。オバマ大統領は「利潤をもとめて消費者を虐待すべきではない」と発言した。
バンカメの撤回声明では次のように述べられている。
「我々は顧客の声を傾聴した結果」計画を撤回する。「顧客の声こそもっとも大事なものであり、手数料導入の計画はこれ以上進めない」
バンカメ以外にも、ウェルファーゴ、JPモルガンなどが計画を撤回した。
消費者運動団体は
「庶民が闘うなら、ウォール街を押し返せるということが示された」との声明を発表した。

これまで個別に闘っては跳ね返されてきた諸運動が、占拠運動というコアーを共有することで一つのうねりになる可能性が示された事件と思う。
成果は確信になる。エンゲルスの「イギリスにおける労働者階級の状態」で、それは鮮やかに示されている。世界の人民は200年前のところからやり直そうとしているのかもしれない。

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